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コラム
» 2019年10月29日 07時30分 公開

エストニアに住む日本人が見た、既にロボット配達が展開中の今tsumug edge(2/3 ページ)

[tsumug edge]

「エストニアンマフィア」って?

エストニアの街を走る“ロボット配達員”

 僕がエストニアでの拠点にしている、LIFT99というコワーキングスペースでは「エストニアンマフィア」と呼ばれる、Skypeを根っこに持つ企業群が存在感を放っている。自分たちがそう名乗っている訳ではなさそうだが、大きな村のようなエストニアでは次のユニコーンを目指してここから誰かを輩出していこう、という気持ちが推察される。

 その一角を占めるStarship Technologiesのロボット配達員は、荷物を載せて実際に街中を走っている。走っているといっても歩道なので時速6kmが最高速度だ。360度カメラと超音波センサーを搭載し、6輪で自由に動き回っている。

 よく「ロボットごと盗まれたらどうするの?」と言われるが、考えてみてほしい。なぜ人間なら誘拐されないのか? 通報されて捕まるからだ。このロボットは映像が送信されていて、顔も分かってしまうし、GPSで場所も明確に分かる。誘拐されそうになったらアラーム音とともに本部へ通報される。サポートスタッフは常に巡回中のロボットに何かあったら対応できるようにしている。それでもさらう人がいれば、相手が人間でもさらっているだろう。

 どちらかというと、僕の疑問はどうやって荷物を受け取るのか、だ。スマホで解錠して受け取るのはいいが、やはりそれでも僕は家にいなければならない。相手がロボットでも人間でもどちらでもいいのだが、家にいなくても受け取れなければ結局不在票は発生するだろう。

荷物を受け取る“ロボットポスト”も

 エストニアンマフィアは、特定の業種にやたらと存在する。物流の自動運転はその1つだ。元々、家具の小売だったCleveronは、どちらかというと受け取りロッカーで有名だ。最近はこういったサービスが首都タリンの至る所にある。Rimiというスーパーの横には、大抵何かしらの受け取りロッカーがある。日本の駅にあるロッカーのようなものだが、自分で荷物を入れるのではなく、配達してもらって、スマホに通知が来て、その番号のロッカーを開けて受け取るという方式だ。

Cleverの荷物受け取りロボット
荷物を受け取るCleverBox

 ただ、Cleveronが先日発表したのはロッカーではなく、荷物を運ぶ自動運転車だった。しかも受け取る方もロボットだ。車に宅配物を載せると公道を走り出し、家の前に着くとロボットポストが出迎える。何と車の中からは、男の子心をくすぐるロボットアームが伸びてそのロボットポストの中にそっと置いていく……。これはSFだろうか? いや、これがエストニアなのだろう。

Cleveronが発表した自動運転で荷物を運ぶロボットの動画

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