次に、Galaxy S22 Ultraでは本体内蔵になったスタイラス「Sペン」の使い勝手を比較してみる。スマートフォンでペン入力をしたことのある人は少ないかもしれないが、サムスン電子は長年Galaxy NoteシリーズにSペンを内蔵させ、ペンの使い勝手を高めてきた。手書き文字の日本語テキスト化や、画面キャプチャーして手書きなど、Sペンはプライベートでもビジネスでも活用できる機能なので、ぜひ使ってほしいと思う。なお、過去にGalaxy Note用に発売されたSペンも、Galaxy S22 Ultraで利用可能だ。
Galaxy S22 Ultraは従来のGalaxy Noteシリーズ同様、本体の左下にSペンが収納されており、ペンを抜くだけですぐに手書き入力ができる。一方、Galaxy Z Fold3 5GはSペンを内蔵できず、内蔵のように使うためには別途フリップケース「Flip Cover with Pen」を購入する必要がある。Flip Cover with Penに付属のSペンは日本では現在別売はされておらず、Galaxy Z Fold3 5GのSペンは同機種の専用品となる。
サムスン電子からは「S Pen Pro」も別売されており、こちらを使うこともできる。S Pen ProはApple Pencilに近い大きさなので、より本物のペンのような握り心地、書き心地を提供してくれる。S Pen Proには本体に切り替えスイッチがあり、Galaxy S22 Ultraでも使える。
【訂正:2022年6月1日23時20分 初出時、「Sペン Fold Edition」としていたものは「S Pen Pro」でした。おわびして訂正いたします。】
Galaxy Z Fold3 5GでSペンが使えるのは開いたときのディスプレイのみで、閉じたときの外側のディスプレイでは利用できない。素早くいつでもペン入力したいのであればGalaxy S22 Ultraが向いている。一方、じっくり大画面に手書きしたいのであればGalaxy Z Fold3 5Gが使いやすい。
次にカメラの使い勝手を見てみよう。Galaxy S22 Ultraは特に不自由なくカメラを使える。デジタルで最大100倍望遠が可能だが、AIと手ブレ補正により被写体をロックしてくれるため、三脚いらずでも高倍率望遠を手軽に撮影できる。実際に使ってみると、実用的なのは30倍程度だが、他のスマートフォンなら手ブレ&画質が悪化してしまいそうな高倍率でもGalaxy S22 Ultraはしっかりと撮影できる。
Galaxy Z Fold3 5Gは多彩な撮影スタイルを持っている。まず、閉じた状態では本体が握りやすく、手軽にスナップ写真を撮影できると感じた。プレビュー画面がやや狭いものの、気になることはないだろう。
Galaxy Z Fold3 5Gを開いてカメラを使うと、大きいプレビュー画面のため細かい部分を確認しながら撮影できる。これで高倍率望遠が使えればいいのだが、デジタルは10倍まで。また片手保持は難しく、両手を使っての撮影が向いている。
ところでGalaxy Z Fold3 5Gには他のスマートフォンにはない撮影モードを備えている。本体を途中まで開き、L字型にして机の上などに置けば、三脚いらずの撮影ができるのだ。ディスプレイの表示も上半分にプレビューが表示される「フレックスモード」となり、使いやすい。会議やイベントで登壇者のプレゼンを撮影したり録画したりするときもこのモードは便利だ。
それではカメラの作例を比較してみよう。最初に結論からまとめると、Galaxy S22 Ultraは超広角から100倍まで幅広いエリアを撮影できる「超高倍率ズームカメラ」が目玉だ。さらに夜景もより美しく手ブレを抑えて撮影できる。カメラ性能を考えればGalaxy S22 Ultraは他のスマートフォンと比べても最上位クラスの製品といえる。
Galaxy Z Fold3 5Gのカメラ画質も悪くはない。望遠は2倍までだが日常的に使うなら問題はないだろう。前述したフレックスモードの撮影も使いやすい。カメラをビジネスシーンで使いたい、という用途にGalaxy Z Fold3 5Gは向いていそうだ。
まずは標準(1倍)と光学望遠の差を見てみよう。Galaxy S22 Ultraは3倍、10倍の望遠カメラを搭載。Galaxy Z Fold3 5Gは2倍の望遠カメラを搭載している。それぞれ1倍と3倍、1倍と2倍で撮影してみた。Galaxy S22 Ultraの方がより遠くまで光学望遠で撮影できることが分かる。
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