Galaxy S22 Ultraはシリーズ初のスタイラス内蔵、カメラ性能もアップしたサムスン電子のフラグシップモデルだ。一方、2021年秋に登場したGalaxy Z Fold3 5Gは折りたたみディスプレイを搭載しタブレットスタイルでも利用できるハイスペックなスマートフォンである。高性能スマートフォンを検討している人にとって、どちらも甲乙つけがたい魅力があるのではないだろうか。そこで2機種を実際に使って比較した。
Galaxy S22 Ultraは6.8型ディスプレイを搭載、プロセッサはSnapdragon 8 Gen 1でメモリ12GB、ストレージ256GBを搭載する。カメラは1億800万画素広角、1200万画素超広角、1000万画素光学3倍望遠、1000万画素光学10倍望遠を搭載し、デジタル最大100倍までに対応。インカメラは4000万画素。バッテリーは5000mAhだ。
Galaxy Z Fold3 5Gは開くと7.6型、閉じると6.2型のフォルダブルディスプレイを搭載。プロセッサはSnapdragon 888でメモリ12GB、ストレージ256GBを搭載する。カメラは1200万画素広角、1200万画素超広角、1200万画素光学2倍望遠を搭載し、デジタル10倍ズームまで対応。インカメラは1000万画素、フォルダブルディスプレイ側にはディスプレイ下に埋め込みの400万画素カメラを内蔵する。バッテリーは4400mAhである。
【訂正:2022年6月1日23時20分 初出時、Galaxy Z Fold3 5Gのディスプレイサイズが誤っていました。おわびして訂正いたします。】
両者のスペックの差はGalaxy S22 Ultraが2022年登場モデルということからSnapdragon最新プロセッサを搭載しているため、パフォーマンスは全体的に上回っている。ただし実際に使ってみるとハイエンドゲームでもプレイしない限りそこまでの大きな差は感じられないだろう。またメモリ構成はどちらも同等だ。カメラは改めて後述するがGalaxy S22 Ultraの方が大幅に性能がよい。一方、ディスプレイは小型タブレットとしても使えるGalaxy Z Fold3 5Gに大きな利点もある。
2機種ともNTTドコモとKDDIから販売されている。価格(税込み)はGalaxy S22 Ultraが18万3744円(ドコモ)、17万8820円(au)、Galaxy Z Fold3 5Gが23万7600円(ドコモ)、23万7565円(au)。
本体サイズは以下の通りで、Galaxy Z Fold3 5Gは折りたたみ構造かつディスプレイを2枚搭載することもあり、重量はやや重い。折りたたんで閉じるとヒンジに隙間が空くが、使ってみると気になるものではない。
本体を手に持ってみるとGalaxy S22 Ultraは他社のハイエンドモデルと同様、大きめのサイズだが片手で十分持てる。
Galaxy Z Fold3 5Gは閉じると幅が67.1mmとなり片手で楽に保持できる。重量はあるがスリムな形状のため持ちにくいということはないと感じた。ただディスプレイのアスペクト比が25:9とかなりワイドなため、ディスプレイの上端に指先を持っていくときにはやや扱いにくいかもしれない。それでも、開けば大画面になる端末を普段は片手で握って持ち運べる利便性は高い。
Galaxy Z Fold3 5Gを開いて持つと正方形に近い形状となる。一般的なタブレットとは異なりベゼルが薄いため、開いた大きさのほぼ全体を表示領域にできる。片手でも持てるが、画面のタップなど操作性を考えると両手で持った方がより扱いやすいかもしれない。なおディスプレイの開閉は片手ではできず両手を使うことになるが、ヒンジの硬さは適度であり、日々の開閉操作が煩わしいということはない。
3機種それぞれで同じWebページを表示してみた。Galaxy S22 Ultraの画面は誰もが見慣れた感じだろう。Galaxy Z Fold3 5Gは開くとかなり情報量が多く、電子書籍を読むときにも適していそうだ。また閉じればワイド画面のため意外にも表示できる情報量が多い。
Galaxyシリーズは独自UI(ユーザーインタフェース)により、マルチウィンドウも手軽に利用できる。そこで本体を横方向にして2画面表示をしてみた。Galaxy Z Fold3 5Gはさすがに2つのアプリを無理なく表示でき、マルチウィンドウも無理なく使える。
さらに、Galaxy Z Fold3 5Gは最大3つのウィンドウを表示できる。それに加えてポップアップウィンドウの小画面をその上に表示し、自由に場所を移動できる。常に複数アプリを同時利用したい人には便利な機能だ。
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