Proモデルも、カメラコントロールに対応。側面のボタンはノーマルモデルとProモデルで共通になった。一方で、iPhone 16 Pro/16 Pro Maxは、それぞれディスプレイサイズが大型化し、iPhone 16 Proが6.3型、iPhone 16 Pro Maxが6.9型に拡大。それぞれ、0.2型ずつ面積が広がっている。
先代のモデルと並べて撮った写真を見ると分かりやすいが、これは、ディスプレイのベゼルを細くし、表示領域を広げたためだ。この改善のおかげで、単に画面サイズが大きいだけでなく、見た目もよりシャープな印象になった。狭額縁化で画面サイズを上げているため、横幅のサイズアップは0.9mmに抑えられている。画面サイズほどボディーは大型化していない。ハンズオンの短期間での利用ということもあってか、持ち比べても、それほど大きな差は感じられなかった。
カメラは、ハードウェアとして超広角カメラが12メガピクセルから48メガピクセルに画素数を上げ、マクロ撮影の画質が大きく上がっている。また、望遠カメラは、もともとiPhone 15 Pro Maxのみだった光学5倍ズームが、小型サイズにも広がり、2モデルでスペックがそろえられた。サイズや重量が許容できず、泣く泣く5倍ズームを諦めていたユーザーには、うれしいアップデートといえそうだ。
4機種とも、Apple Intelligenceに対応しており、メールの文章作成や、やりとりが続いたメールの要約などが可能。Siriもより賢くなっており、文脈を読み取ってくれる。また、iPhone版の消しゴムマジックともいえそうな、映り込んだ一部の被写体を消去する機能も備える。ただし、これらの機能はいずれも米国英語のみの対応。本体の設定で、言語を変更する必要がある。基調講演でアナウンスされたように、日本語への対応は2025年を予定している。
ただし、設定を英語に変更しさえすれば、日本で発売されたiPhoneでもApple Intelligenceを利用することは可能だ。メールを英語で書く機能は、普段から英語でやりとりしている人以外に出番は少ないかもしれないが、画像編集など、言語を問わない機能もある。また、英語で行われている発表会を見るような場面では、ボイスメモの文字起こしや要約が役に立ちそうだ。日本語対応はしていないが、使いどころがまったくないわけではない。
ちなみに、iPhone 16 Pro/16 Pro Maxは、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxに続き、本体のフレームにチタンが採用されている。その仕上げが少々変わっており、より光沢が強くなった印象。カラーリングも含めて、全体的に高級感が高まったように見えた。ノーマルモデルのiPhoneがカジュアルな仕上げになっているのに対し、価格相応の質感を出し、外観でも差別化を図っていることがうかがえた。
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