アップルがM5チップを搭載したiPad Proを発表――自社設計のC1Xモデムは今後、他のデバイスに拡大するのか:石川温のスマホ業界新聞

» 2025年10月26日 13時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 アップルが2025年10月16日、M5チップとともに「MacBook Pro」「iPad Pro」「Apple Vision Pro」を発表。10月22日に発売する。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2025年10月18日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。


 昨年のM4はiPad Proが2024年5月に発売となり、10月にM4 ProやM4 Maxのファミリーがそろった形でMacBook Proが発表となった。

 おそらく、M5 ProやM5 Maxを搭載したMacBook Proは来年の春あたりに発売になるのだろう。

 個人的に注目したいのがM5だけでなく、C1XモデムやN1チップを搭載してきたiPad Proだ。C1XではBand11や21といった日本特有の周波数帯にもしっかり対応してきた。アップルがいかに日本市場を重視しているかの現れと言える。

 いろんな媒体で書いているが、まさかアップルが本当にクアルコムに対抗するモデムを作ることができるとは正直、思っていなかった。おそらく、モデムの性能としてはクアルコムの方がまだ上なのだろう。しかし、アップルとしてはモデムに最高峰の性能は求めておらず、iPhoneやiPadにちょうどいい通信性能があればいいと割り切っているのではないか。

 その点、アップルはM5やA19 Proといったチップに加えて、iOSやiPad OSなどのOSも手がけ、ハードも設計している。全体的に最適なパフォーマンスを発揮できるよう、バランスの良いモデムになっているのではないか。

 今後、期待したいのが1チップ化だ。将来的にはMやAシリーズにCの名がつくモデムやNの名がつく通信チップも統合されていくのだろう。そうすれば、さらに省電力化が進み、筐体の薄型化、小型化が進む可能性が出てくる。

 そのときこそ「クアルコムに対抗するSoCになった」といえそうだ。

 今年のiPhone発売時、アップルのプロダクトマーケティング バイスプレジデントであるボブ・ボーチャーズ氏にインタビューをしたのだが、チップの内製化について「アップルが持つ半導体の専門知識をモデムに組み込むというのは、我々としては長期戦と考えている。戦略的投資と技術開発によって、iPhone 16 Proに比べて消費電力は3割減、性能はC1に比べて倍の能力を誇るC1Xが誕生した。我々のシリコンチームは地球上で最もベストと言える技術チームだ」と胸を張ったのが印象的であった。

 モデムを統合したチップが出てきた際、MacBook Proなども5G対応してくるのか。やはり、iPadではなく、いつでもどこでも簡単にセルラーでインターネットにつながるMacBook Proを出してもらいたいものだ。

© DWANGO Co., Ltd.

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