Appleの折りたたみ「iPhone Ultra」のうわさ最新まとめ 発売は12月以降で価格は40万円超えか

» 2026年05月04日 10時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 「iPhone Fold」なのか「iPhone Ultra」なのか……? Appleの折りたたみ(フォルダブル)スマートフォンに関するうわさが続々と登場している。

 2月にも本誌は複数の情報をまとめた記事を掲載したが、ここからさまざまなアップデートがあった。海外メディアや関係者が新たな名称候補や製造スケジュール、より詳細な仕様や価格予測などを報告しており、これら最新情報を整理する。

名称変更の可能性が浮上しコードネームや有力視される名称判明

 まず製品名について見ていこう。Weiboなどで発信している中国のリーカー、Digital Chat Station(デジタルチャットステーション)氏による最新報告では名称がiPhone Ultraになる説が有力視されている。競合のサムスン電子が既に展開する「Galaxy Z Fold7」などでFoldの名称を使用していることが影響しているという。

Apple iPhone 名称はiPhone Ultraとなる可能性が高いという。これは、競合するサムスン電子がGalaxy Z Fold7などでFoldという名称を使用している状況が背景にあるという

 Appleはこれまでも「Apple Watch Ultra」などでプレミアムな製品ラインにUltraの名称を好んで採用してきた。折りたたみ端末でもこの命名規則を踏襲する見込みだ。MacRumorsが伝えるWeiboのリーカー情報によると、中国のスマートフォンメーカーもこの動きに追随し、自社の折りたたみ端末にUltraの名称を採用することを検討しているという。名称変更は折りたたみ市場でのプレミアムな立ち位置を明確にする戦略の一環として機能すると関係者は分析している。

Apple iPhone AppleはこれまでもApple Watch Ultraなどでプレミアムな製品ラインにUltraの名称を採用してきた

複雑なエンジニアリングによる製造スケジュールの遅延懸念浮上

 2月時点では発売時期を2026年9月とする予測が有力だったが、4月には製造スケジュールに関して新たな見解が複数報告された。中国のリーカーInstant Digital氏の情報を元にMacRumorsが報じたところによると、Foxconnで試作が開始されたという。一方でヒンジ素材の未決定や価格交渉の難航が原因で、発売が12月や2027年にずれ込むという遅延の懸念が広がった。液状金属と3Dプリント製チタン合金の間でヒンジ素材の最終決定が遅れていることが、スケジュールに影響している模様だ。

 初期のテスト生産段階で予想以上に複雑な問題が浮上しており、量産化に向けたエンジニアリング検証テストの進展が著しくないとNikkei Asiaは指摘した。対してBloombergは遅延説を否定し、2026年9月に間に合うという見解を示している。現在進行中の検証テストが量産時期を左右する重要な局面にあり、問題解決には追加の時間が必要だという慎重な見方と、予定通りに進むという楽観的な見方が交錯している状態だ。

需要予測の見直しと初期生産台数の大幅な下方修正に関する背景

 発売に向けた初期生産台数に関しても、2月時点にはなかった具体的な数値が4月に判明した。当初は発売段階で約1000万台の販売を見込んでいたが、韓国メディアTHE ELECの情報を引用した9to5Macの記事によると、製造パートナーへ約300万台の生産を見込むよう指示を出したと報告された。大幅な下方修正の背景には「Apple Vision Pro」の販売経験から、同社が市場における超高価格帯デバイスの需要に対して極めて慎重な姿勢をとるようになったという要因がある。

 さらに画面部品の調達に関する新情報も明らかになった。要求品質基準の高さから、前述のTHE ELECの報道によれば、搭載される折りたたみディスプレイはサムスンディスプレイが3年間の独占供給契約を獲得したという。ディスプレイの折り目は0.15mm未満になると具体化され、これまでの課題であった画面中央のしわをほとんど目立たなくする改良が施される。この視認性向上は、動画視聴やゲームプレイ時の没入感を大きく高める要素となる。

より具体的になったハードウェアのスペック詳細と最新価格予測

 4月にはアナリストのミンチー・クオ氏やMacRumorsなどの各メディアから詳細なスペック情報が浮上した。2月時点で厚さは約9.6mmとされていたが、閉じた状態で9から9.5mm、開いた状態で4.5mmになると具体化した。本体にはチタンとアルミニウム合金が採用され、A20チップを搭載する。カメラは外側に広角と超広角、外部にシングルパンチホール、内部に2400万画素の計4構成になると予測された。さらにバッテリー容量は5400から5800mAhに達するとみられている。

 価格についても詳細な予想が追加された。2月には平均2400ドルや約30万円という目安が示されていたが、4月にはMacRumorsが独自の概算予測として容量別の価格を算出した。256GBモデルが2320ドル、512GBモデルが2610ドル、1TBモデルが2900ドルと見込まれる。

 このドル価格に、現在販売されている「iPhone 17 Pro」の価格設定に用いられている独自レート(1ドル約166円)と日本の消費税率(10%)を適用して単純計算する(例:2900ドル×166円×1.1)と、256GBモデルで約38万5000円からとなり、1TBモデルでは約48万円に達するという具体的な日本円での試算となる。

話題を集めたダミーモデル画像の公開と偽の開封動画による騒動

 見た目に関する新しい動きとして、リーカーのSonny Dickson氏がダミーモデルの画像を公開した。これまでの製品とは異なるパスポート型を採用しており、アクセサリーメーカーのテスト用とみられる。特筆すべきは背面構造で、ワイヤレス充電用の窓がないことから背面が全面ガラスになる可能性を示唆している。またカメラ部分は本体の全幅まで伸びておらず、途中で途切れるデザインを採用しており、横向きに開いた際の操作性を意識した設計となっている。

 画像やスペックを見ると、近しいのはHuaweiが展開するスマートフォン「Pura X Max」だ。パスポート型の横長デザインを採用しており、サイズ感も酷似している。iPhoneの展開時予測が幅167.6mm、高さ120.6mmであるのに対し、同端末は幅166.5mm、高さ120mmだ。画面サイズも7.8型と7.7型で肉薄しており、Appleが意識する重要な競合機種になるだろう。

Apple iPhone Huawei Huaweiのパスポートサイズの折りたたみスマートフォン「Pura X Max」

 画像の公開と同時期に、本物らしく見える開封動画もネット上で拡散されて大きな話題を呼んだ。しかしこの動画は正面と背面で画面レイアウトに明らかな不一致があるため偽物だと結論付けられた。背面図では側面に大きな隙間が存在するのに、展開した状態のビューではその隙間が消えている点が決定的な証拠となった。動画内で本体が一度も裏返されない点も不自然であり、新製品に対する期待の高さが生んだ騒動だといえる。

強豪ひしめく折りたたみ市場でAppleはどのように戦うのか

 折りたたみスマートフォンはAppleが市場に初めて出すカテゴリーではなく、サムスン電子やGoogle、OPPOなどが先行している。それらは既に数世代重ねており、特にOPPOは折り目を目立たなくして視認性を向上させた製品を市場に投入している。こうした競合製品に対して、Appleがどの程度のクオリティーで戦うのか――。うわさが全て本当であれば、本格的な競争はここからが正念場といえそうだ。

Apple iPhone 折りたたみスマートフォンはサムスン電子やOPPOが先行しているカテゴリーだ

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