「Pixel 11」シリーズはスマホを見る時間を減らす? Googleが目指した“AI×ユーザーの再定義”とは:石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2026年08月15日 10時44分 公開
[石野純也,ITmedia]
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さり気なさが増したハードウェア、販路も広げて拡大を目指す

 こうしたAIを支えているのが、性能を向上させた「Tensor G6」だ。4機種ともに、このプロセッサを採用しており、CPUはブラウジングが25%、アプリの読み込みが15%高速化している。それ以上に大きいのが、AIの処理を担うTPUの性能向上だ。こちらは、前世代の「Tensor G5」と比較し、処理能力が50%アップしている。

 さらに、オンデバイスで動作するAIモデルの「Gemini Nano」に対応するメモリの帯域幅が2倍になっているなど、どちらかといえば、AIに特化して性能が強化されている色合いが濃い。この組み合わせで、オンデバイスAIの処理は最大で3.5倍まで高速化された。プルナスキー氏によると、Tensor G6はGoogleでAIモデルなどの開発を担うDeepMindとAndroidのチームが協力し合いながら実現したプロセッサだという。

Pixel 11 心臓部には、最新のTensor G6を搭載する
Pixel 11 Google Store表参道に展示されていたPixel 11 Proの内部構造。バッテリーの上にTensor G6が積まれている

 よりさり気なく使えるパートナーという意味合いを持たせるためか、ハードウェアもデザインを洗練させている。特に、ベースモデルのPixel 11は、象徴的だったカメラバーを40%も削減しており、Pixel 10よりもポケットなどへの収まりがよくなった。画面に表示されるような機能だけでなく、ハードウェア全体もより主張を薄くしたというわけだ。

Pixel 11 左がPixel 11、右が10。カメラバーがかなり薄くなっていることが分かる

 よりカメラ機能に重きを置いたPixel 11 ProやPixel 11 Pro XLはカメラバーの存在感が大きいままだが、幅広いユーザーに向けたスタンダードモデルとの差がつき、ラインアップ間のすみ分けもはっきりしてきた印象を受ける。

 薄型化、軽量化はフォルダブルスマホのPixel 11 Pro Foldにも踏襲されている。こちらは、開いたときの厚みが5.0mmに薄型化されており、閉じたときも10.1mmと一般的なスマホと大きく変わらなくなった。重量も、258gから239gに軽量化されている。薄型化を進めたサムスンの「Galaxy Z Fold8 Ultra」やモトローラの「razr fold」と比べると、まだ厚みは感じる一方で、防塵性能を保ちながらPixelとしての洗練度を高めたことも事実だ。

Pixel 11 競合には一歩及んでいないものの、Pixel 11 Pro Foldも薄型化が進んだ

 完成度を高めたPixel 11シリーズだが、Googleは販路も拡大しており、オープンマーケット版はGoogle Storeだけでなく、家電量販店での販売も始まる。また、同社は原宿(東京都渋谷区)に米国外初となる旗艦店の「Google Store 表参道」をオープンさせ、ユーザーが同社のデバイスを手に取って体験できる場所も拡大している。Pixel 11シリーズの投入で、日本市場での存在感がより高まったのは間違いないだろう。

Pixel 11 発売に先立ち、原宿にはGoogle Store 表参道がオープンした
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