―― 今回のような取り組みを、他に広げてホワイトレーベルをもっとサービス化していくような話はありますか。
川腰氏 具体的にどのぐらいの規模でやるかは検討しているところですが、ahamoに限らず、弊社のアセットをホワイトレーベルとして広げることはぜひやっていきたいと考えています。
―― と、話を振っておいて矛盾している気もしますが、JALさんほどの規模の経済圏を持った会社というのもなかなかないのでは。
南出氏 われわれは会社の大小で決めているわけではなく、いろいろな方々とお話ししています。われわれのサービスをお届けする手法の1つとして、サービスが広く深く届くのであれば(提供を)考えていきたいと思います。
川腰氏 これをきっかけに、ドコモに興味を持っていただけます。また、今回はJALのマイルという魅力的な特典を付けていただけましたが、それによってahamoをより長く使っていただけます。そういったところに注目して、どういう拡大ができるかは考えていきます。無尽蔵に増やしていくのは難しいですが、目的であったり狙いであったり条件面であったりが合意できるようなところとは、ぜひやっていきたいですね。
―― ahamoは他のプランと比べて割引もないため、簡単に解約できてしまいます。その比率を下げたいという意味合いもあったのでしょうか。
南出氏 狙いの1つです。結果的にahamoを長く使ってもらえると思っています。
―― 効果は出ていますか。
南出氏 (取材日時点で)まだ始めて2カ月ちょっとなので、数字は出ていませんが、今やめられてしまう方はさすがに……(笑)。
―― いないですよね(笑)。ありがとうございます。
JALモバイル powered by ahamoは、双方の会社にとって足りないピースを補完する形で成り立っている。JAL側にとっては経済圏の拡大や若年層へのアプローチ、ドコモ側には契約者獲得や解約抑制といった利点があり、相互補完的だ。経済圏のバッティングはあるものの、組み合わせとしてはかなり理想に近い印象も受けた。
インタビューではデータ容量でのすみ分けが進んでいないという話があったが、この点は意外だった。料金にセンシティブなユーザーと、品質やサービスまで厳しく見るユーザーの二極化が想像以上に進んでいるということだろう。2回線持ちのメリットもあるため、ahamoが加わった後に双方が伸びているという話も納得感があった。
端末やネットワークだけで差別化が難しい中、各社が経済圏での競争に注力しているが、通信事業者だけのサービスではどうしても取りこぼしが出てくる。経済圏の拡大と同様、他社の経済圏に通信サービスを広げる取り組みの重要性は、今後さらに増してくるはずだ。JALモバイル powered by ahamoは、その成否を占う試金石になりそうだ。
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