「INFOBAR xv」は、なぜスマホでなく“ケータイ”なのか?

» 2018年07月12日 18時47分 公開
[田中聡,ITmedia]

 au Design project最新製品として、2018年秋に発売される「INFOBAR xv」。ケータイとして登場するのは実に約11年ぶりとあって、大きな話題を集めている。しかしスマートフォン全盛の今、なぜあえて“ケータイ”として発売するのか、疑問に感じた人も多いのではないだろうか。

INFOBAR xv 「INFOBAR xv」

 LINEや+メッセージが使えるとはいえ、スマホユーザーがINFOBAR xvに乗り換えると、スマホでできたことの多くができなくなる。LTE対応なので通信速度(理論値で150Mbps)でストレスを感じることは少なそうだが、ディスプレイは3.1型で、昨今のスマホと比べてもかなり小さい。ディスプレイはタッチパネルにも対応しておらず、操作は全て物理キーで行うので、スマホに慣れた人は、逆に違和感を覚えるかもしれない。

INFOBAR xv 初代INFOBARやINFOBAR 2と同じサイズ感を目指した

 スマートフォンでも「INFOBAR A01」「INFOBAR A02」「INFOBAR A03」と「INFOBAR C01」が発売されたが、これらの後継機として開発する考えはなかったのだろうか。

 KDDI 商品企画本部 プロダクト企画部 端末2グループ マネージャーの砂原哲氏によると、いまだに「INFOBAR 2」(2007年発売)を使っている人が多く、テンキーを搭載したINFOBARを求める声が多数挙がっているという。また、スマートフォンとケータイを2台持ちで使っている人も一定層いるので、そういったユーザーにも勧めやすい。

 砂原氏がもう1つ理由に挙げるのが「デジタルデトックス」だ。スマートフォンは、私たちの生活に欠かせないものになっているが、一方でスマホ漬けになることで、心の平穏が失われがちになる。「SNS疲れ」はその最たる例だろう。

 もちろん、既にスマホをアクティブに使っている人がINFOBAR xvに乗り換えるのは現実的ではない。スマホとINFOBAR xvを2台持ちして、休日はあえてINFOBAR xvしか持ち歩かないようにしてスマホと距離を置くことで、心にゆとりができて、気分転換につながるかもしれない。

 KDDIは、2017年7月に開催した「ケータイの形態学 展」で、SNSを搭載しないケータイ「SHINKTAI(シンケータイ)」をコンセプトモデルとして発表。このモデルもスマホとの距離を置くことを狙ったもので、INFOBAR xvのコンセプトにも通じるものがある。

 ハードウェアの問題もある。INFOBAR xvは、初代INFOBARやINFOBAR 2と同じ高さ138mmのサイズ感を目指したため、大きな画面が求められるスマホは適さない。スマホとしてテンキーを備えた「INFOBAR C01」もあったが、十字キーが省かれており、タッチパネルを使わないケータイとしての操作性を重視した。

 では、実際のところINFOBAR xvはどんな買い方が適しているのだろうか。

 auユーザーの場合、ケータイ1台持ち、またはスマホ+ケータイという使い方なら、迷わずINFOBAR xvに機種変更しやすい。スマホ1台持ちのユーザーは悩ましいが、INFOBAR xvを通話専用機にするという手もある。4G LTEケータイの通話プランは、24時間、1回5分以内の通話がかけ放題になる「スーパーカケホ(ケータイ)」なら月額1200円(税別、以下同)で済む。かけ放題が不要なら月額998円のプランもある。

INFOBAR xv 通話専用なら、月額1000円前後で維持できる

 INFOBAR xvはSIMロックを解除できるので、他キャリアのユーザーの場合、SIMロックを解除したINFOBAR xvに他社のSIMを挿せば、他社スマホとSIMを入れ替えて使えるようになる(SIMの対応状況は確認する必要があるが)。

 という具合に、さまざまな使い方や買い方をあれこれ考えるのも楽しい。スマホ全盛の今だからこそ、INFOBAR xvは価値のある製品といえる。

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