一部iPhoneで「インカメラのシャッター音」を消せる? iOS 27で確認、注意点も

» 2026年10月17日 10時00分 公開
[金子麟太郎,ITmedia]

 ネット上で「iPhone」のカメラ機能に関して、とある興味深い情報が出回っている。それは特定の条件さえ満たせば撮影時にシャッター音が鳴らなくなるという内容だ。

 日本国内で販売されているiPhoneの純正カメラアプリは、マナーモードに設定していても撮影時に「カシャッ」という大きな電子音が鳴り響く仕様になっている。プライバシー保護や不適切な撮影行為を防止する目的と考えれば理解できる仕様だ。しかし、静かなカフェ、あるいは寝ている子どもやペットを撮影したいユーザーからは、音が大きすぎてうるさく感じるなどネガティブに捉えられがちだ。

 特に自撮りや静穏な環境での撮影機会が多い人にとって、この効果音は精神的な負担になりやすい。そうした悩みを抱える人に朗報といえる現象として、最新の「iOS」のバージョンである「iOS 27」にアップデートした一部のiPhoneにおいて、インカメラで撮影した場合に限りシャッター音を消せることが判明した。

 結論からいえば、この現象は最新モデルの「iPhone 18 Pro」に限った話ではなく、前世代の「iPhone 17 Pro」でも再現が可能だった。ただし、無条件でというわけではない。

iPhoneのインカメラでシャッター音を消せる? 検証してみた

 いくつかの特定条件を満たす必要がある。まず使用する端末のiOSのバージョンがiOS 27以降でなければならない。さらに、あらかじめ端末本体を消音モードに設定しておくことが必須だ。使うカメラはアウトカメラではなくインカメラでなければならない。その上で、撮影の瞬間にユーザーの目線がインカメラへしっかりと向いている場合にのみ、シャッター音が消える仕組みになっている。

iPhone 18Pro 条件としてはインカメラを使ってシャッターを切ることや、消音モードにしておくことなど
iPhone 18Pro 消音モードになっているかどうかはコントロールセンターから確認するといい

 条件を満たした状態でインカメラを用いて撮影を行うと、驚くことにシャッター音は鳴らなくなる。しかし、目線がわずかでもカメラから外れていたり、消音モードを解除していたりすると通常通り電子音が鳴るため、厳格な判定処理が働いている。

 他のモデルにおける挙動も気になるところだ。例えば筆者の「iPhone Air」を用いて同様の手順で検証したところ、インカメラに目線を合わせてもシャッター音が消えることはなかった。そのため、この現象は単なるOS共通の仕様ではなく、iPhone 18 ProやiPhone 17 Proといった特定モデルが持つ個別のハードウェアや視線認識処理に起因している可能性がある。

iPhone 18Pro iPhone 18 Proではシャッター音を消せたが……
iPhone 18Pro iPhone Airではダメだった

 なお、Apple公式サポートページ「iPhoneのカメラでシャッター音の音量を調整する」にiOS 27に関する記述が新たに追加された。しかし、そこに掲載されている内容は従来の音量調節やサイレントスイッチに関する基本的な解説にとどまる。「シャッター音を消音する」という項目や、明らかに日本を指し示している「注記: 一部の国や地域では、シャッター音を消音できません」という文言などは確認できるものの、インカメラ撮影時にシャッター音が消える挙動についての言及は一切存在しない。

Apple サポート Apple公式サポートページの画面でiOS 27におけるシャッター音の調整方法や注記などの説明文が掲載されている(出典:「iPhoneのカメラでシャッター音の音量を調整する」)

 iOSアップデートや新機種発売のタイミングでAppleが公式にアナウンスする情報は多く、その中で気付かずに埋もれてしまう情報もある。小さいアップデートでも注意深く読めば見つけられるが、シャッター音に関する内容は特殊な事情があるのかアナウンスの文言は見当たらない。

なぜほとんどのスマートフォンでシャッター音は消せないのか

 ここまでの検証を踏まえた上で、そもそもなぜiPhoneを含むほとんどのスマートフォンでシャッター音は消せないのか。過去記事でも触れた通り、シャッター音の歴史は2000年に発売されたカメラ付き携帯電話「J-SH04」までさかのぼる。当時から不適切な撮影行為を未然に防止する目的で、ユーザーが音をオフにできない仕様が採用された。

 日本におけるシャッター音の強制は、法律や都道府県の迷惑防止条例による法的規制ではない。あくまで通信キャリアや端末メーカー間の自主規制として、20年以上にわたり慣例的に続いてきた仕組みだ。かつて行政側からの要請を事業者が受け入れた経緯があり、キャリアからメーカーへの仕様書にシャッター音の強制が明記された結果、業界全体の事なかれ主義も相まって常識として定着した。

 世界的に見ても、マナーモード時にシャッター音を強いる国は日本と韓国くらいであり、海外市場から見れば極めて異質な仕様といえる。本誌(ITmedia Mobile)が過去に実施したアンケート調査でも、7割以上のユーザーがシャッター音を不要と回答し、約9割が消音設定を望んでいる。飲食店での料理撮影や動物の撮影など、正当な目的でカメラを使う善良なユーザーが周囲から疑いの視線を浴びる不便に対して、SNS「X」を中心に強い不満や見直しの声が広がっている。

 さらに、この自主規制の実効性を失わせている最大の要因が無音カメラアプリの存在だ。「App Store」や「Google Play」では無料の無音カメラアプリが多数配信されており、中には1000万回以上ダウンロードされているアプリも存在する。シャッター音を消したい人は容易に無音アプリを利用できてしまうため、端末の標準カメラだけで音を強制しても防止の効果は薄い。

公式アナウンス見当たらず 過信に注意

 このように、アウトカメラではなくインカメラでシャッター音を消せるようになったが、これが公式にかつ大々的にアナウンスされていない限り、どのような形で実装に至ったのか、iOS 27としての機能なのかといった詳細は不透明だ。仮にバグだとすれば今後のアップデートによって使えなくなる可能性がある。

 「iOS 27にアップデートすれば対象のiPhoneで必ずシャッター音が消せる」とまでは言い切れないため、くれぐれも誤解のないようにしたい。ただ、事実として特定条件でシャッター音が消えるのは確かなので、iPhone 18 ProやiPhone 17 Proなどを所有していてシャッター音が気になる人は試してみてはどうだろうか。

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