過去のやりとりをアプリ側からのデータで蓄積し、インデックス化しているため、もっと曖昧な質問をすることも可能だ。上記の例で続けると、「田中さんに最近送った原稿ってなんだっけ?」と聞くと、メールの送信フォルダなどを検索して、どんなテキストを送ったかを示してくれる(ただし、結果が安定せず、半年前のメールがヒットしてしまったケースもあった)。
さらにこの質問に続けて、「それぞれの原稿の中身を少し詳しく知りたい」と尋ねると、どんなインタビューで何をテーマにし、誰に話を聞いたかというようなことがまとめられた。Siri AIに話した内容はSiriアプリに引き継がれるため、後でやりとりを再開してもいい。実際、以下のスクリーンショットは、質問を後から続けたものだ。
データの参照や、何らかのアクションを実行する際に複数のアプリが必要なときには、きちんとそれらを横断してくれる点も便利だ。筆者が、「明日の予定とそこに行くためのルートを出して」と言ったところ、カレンダーアプリを参照して予定を出してくれただけでなく、マップで現在地からのルートを出してくれた。あとはタップして、行き方を調べるだけだ。
これを手動でやろうとすると、なかなか手間のかかる作業になる。カレンダーアプリを開いて予定を確認したあと、それを閉じ、マップを開いて目的地の建物なり施設名なりを検索しなければならないからだ。予定と一緒に目的地の住所を登録しておけば、ワンタップで行き先を開けるものの、必ずしもそうなっているとは限らない。
今回試した予定も、住所などの細かな情報は登録していなかったが、Siri AI側が判断して予定の概要にあった施設名できちんと検索をかけてくれていた。また、マップだけでなく、行き先の建物に入るための入館証をメールやウォレットから探し出してくれるといったこともスムーズに行えた。Siri AIに音声で指示を出すだけで、ある程度の作業はアプリを個別に操作することなく完結するというわけだ。
もう1つの機能が、スクリーン認識。今表示されているものを読み取り、Siri AIが回答を返すというものだ。表示されている料理の写真を元にレシピをたずねたり、読んでいる記事を要約してもらったりといった操作を頼める。
また、Siri AIは文章作成など、一般的なAIが得意とすることもこなせる。上記の画面の読み取りと組み合わせてメールの返信を作成し、そのまま相手に送ったり、メモから文章を起こしたりといった操作を行える。
加えて、ビジュアルインテリジェンスはカメラアプリと統合されており、撮影モードからすぐに切り替えられるようになる。被写体の認識はもちろん、カメラで写した文章の要約や日程のカレンダー登録などをお任せすることも可能だ。筆者が試したところ、30件以上の予定をまとめて、正確に認識して、カレンダーに予定として入力できた。
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