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中央線の駅が美形男子に “鉄分”入り乙女向けWeb漫画「ミラクル☆トレイン」

» 2009年03月02日 15時53分 公開
[宮本真希,ITmedia]
画像 (C)Miracle Train Project 東京駅を擬人化したキャラ「東京 零(ゼロ)」

 「けん引車に萌える」というある女性が企画した“鉄道擬人化”Web漫画の無料配信が、3月2日に始まった。中野や吉祥寺など、中央線の駅を美形男子に擬人化したキャラが登場する4コマ漫画「ミラクル☆トレイン〜中央線へようこそ〜」で、バンダイビジュアルが運営する「読むバンダイビジュアル YOMBAN」で配信。16日からは小説も配信する。

 東京、新宿、中野、吉祥寺、立川の5つの駅をモチーフにした男性キャラが登場するコメディ漫画だ。小説は、架空のICカード「noruca」で列車「ミラクル☆トレイン」に乗り込むと、男性キャラがもてなしてくれる――というストーリーだ。どちらも、中央線など鉄道に関する雑学や豆知識が織り込まれており、鉄道ファンも楽しめるという。

 キャラも各駅の特徴を意識した設定になっている。例えば、周辺に歌舞伎町などの繁華街がある新宿駅を擬人化した「新宿 慎太郎」は、ホスト風のルックスで女性を口説くのが得意。かつて日本陸軍の学校が近くにあり、現在は周辺に「中野ブロードウェイ」などがある中野駅を擬人化した「中野 陸」は、ミリタリールックを好み、軍の情報にも精通した“オタク”という設定だ。

 キャラは、中央線を走る通勤列車「E233系」の車体をイメージしてデザインしたえんび服を着ている。灰色のジャケットに、オレンジ色のスカーフを合わせたスタイルだ。中央線を走るオレンジ色の列車が「金魚」と呼ばれていることから、すその形が金魚の尾に似ているえんび服を着せたという。

 キャラクターデザインはイラストレーターの甲斐智久さんが担当した。イラストレーターの候補は3人いたが、池袋の「乙女ロード」で歩行者にイラストを見せてアンケートを取り、1番人気だった甲斐さんに決めたという。

画像 ミラクル☆トレインのスタッフは全員女性。左から2番目は有馬社長

 クリアキューブの有馬あきこ社長が企画した。有馬社長は「けん引車に萌える」と語る鉄道好きだ。アニメ制作会社でアニメの宣伝を担当していた経験を持つ人など、有馬社長の呼び掛けで集まった女性7人がプロジェクトに携わっている。

 有馬社長は、同人誌などで鉄道を擬人化した作品が増えていることを知り、人気が出ると確信したという。

 今後は、ミラクル☆トレインをクロスメディア展開し、収益化していく予定。有馬社長は「『ヘタリア』や『となりの801ちゃん』のようにネット上で知名度を上げてから、新たな形で展開できれば」と意気込んでいる。

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