10月10日に閉幕した「CEATEC JAPAN 2009」会場では、電子部品からソフトウェア、デバイスまでさまざまな製品が展示されていた。ヒノキでできた携帯電話やロボットカー、155V型の有機ELディスプレイ、ムラタセイコちゃんなど、中でも目立ったモノたちを紹介する。
NTTドコモのブースでは、ヒノキを素材にした携帯電話「TOUCH WOOD」を参考展示していた。つやつやとして触り心地が良く手になじみ、プラスチック部分との継ぎ目に違和感もない。オリンパス独自の木材圧縮成形加工技術で、強度や耐久性、防虫性、防カビ性を高めているという。
ソニーブースでは、10月22日に発売される薄型PC「VAIO X」が展示されていた。VAIO史上最軽量で、重さ655グラム、厚さ約13.9ミリ。天板には、ハイブリッドカーボンを使用したほか、特殊成形のアルミパームレストも採用した。
1本のレンズで3D撮影が可能な単眼レンズ3Dカメラも展示、撮影した映像のデモも行っていた。試作機のサイズは240(幅)×200(高さ)×480(奥行き)ミリで、重さは18キロ。試作機が展示されたブースには長蛇の列ができており、時間帯によっては30〜40分ほど待つこともあった。
日産自動車ブースでは、障害物を避けて動くロボットカー「EPORO」をデモ。ひよこのような形で、丸々とした体とくりっとした目がかわいらしいロボットだ。密集した群れで泳ぐ魚の習性を応用。ほかのロボットとの衝突を回避したり、並走したり、離れ過ぎた場合には接近することができる。
群れ内の魚がほかの魚と距離を保つ「側線感覚」を、レーザーの反射光で障害物までの距離を計測するレーザーレンジファインダーで再現。魚の視覚は、Ultra Wide Band(UWB)で信号を送信し、反射までの時間差から対象物の位置を計測するシステムで再現した。
シャープのブースにも自動車が。ソーラーパネルを屋根全体に敷き詰めたソーラーカーで、発電した電力を蓄電池に貯めて走行する。10×5センチの短冊型のソーラーパネル360枚を使った。
三菱電機のブースでは、正面に155V型の有機ELディスプレイを参考展示していた。256ピクセルの有機EL×2880セット配列したディスプレイはかなりの迫力だ。
家庭向けの3Dテレビを各社が展示しており、お茶の間で3D映像が楽しめる時代が迫っている印象だ。ソニーは、ブースの1側面を使って46V型3D対応BRAVIAを8台展示。シャープは60V型のフルHD画質の3Dディスプレイを、パナソニックも50V型3D対応ディスプレイを展示していた。
村田製作所が開発した一輪車に乗れるロボット・ムラタセイコちゃんも、昨年のCEATECからバージョンアップ。昨年までは直進のみだったが今年は曲がれるようになった。
ボディに方向を制御する円板が加わったため。左右に曲がる微妙な動きでバランスを取りながら、平均台も渡れるようになった。
NHKと電子情報技術産業協会(JEITA)が共同で出展したブースでは、お茶の間のテレビの変遷や、今後の進化を提案した展示を行っていた。
茶の間を再現した昭和30年(1955年)のコーナーには、ブラウン管テレビやラジオが置かれており、洋風のリビングを再現した昭和50年(1970年)のコーナーにはカラーテレビが置かれるなど、インテリアまで当時のものを再現。近未来のブースでは、120V型の3Dテレビや、150V型のスーパーハイビジョンテレビなどを展示していた。
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