世界携帯電話市場は緩やかに回復していると、調査会社IDCが10月29日に報告した。
第3四半期の世界の携帯電話出荷台数は2870万台となった。前年同期と比べると6%の減少になるが、前期からは5.6%増えている。「不況が始まって以来、初めて改善の兆しが見られる。第3四半期は、大幅値下げによる旧機種の販促が行われたことで需要が刺激された」とIDCは述べている。
ベンダー別では依然としてフィンランドのNokiaが首位だが、出荷台数を8%落としている。2位と3位は韓国メーカーが占め、2位のSamsungは出荷台数を15.9%伸ばした。3位のLG Electronicsは37.4%と出荷台数を大きく伸ばし、前年同期の4位から順位を上げている。4位はLGに追い抜かれたSony Ericssonで、出荷台数は45.2%減少、5位の米Motorolaも46.4%減となっている。韓国勢と欧米勢で明暗が分かれた格好だ。
社名 | 3Q09出荷台数(単位:百万台) | 3Q09市場シェア | 3Q08出荷台数 | 3Q08市場シェア | 出荷台数の増減 |
---|---|---|---|---|---|
Nokia | 108.5 | 37.8% | 117.9 | 38.6% | -8.0% |
Samsung | 60.2 | 21.0% | 52.0 | 17.0% | 15.9% |
LG Electronics | 31.6 | 11.0% | 23.0 | 7.5% | 37.4% |
Sony Ericsson | 14.1 | 4.9% | 25.7 | 8.4% | -45.2% |
Motorola | 13.6 | 4.7% | 25.4 | 8.3% | -46.4% |
その他 | 59.1 | 20.6% | 61.5 | 20.1% | -3.9% |
合計 | 287.1 | 100.0% | 305.4 | 100.0% | -6.0% |
(資料:IDC Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker) |
IDCは、第3四半期に在庫が一掃され、第4四半期のさらなる改善に必要な安定の兆しが出てきたとしている。
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