米Googleは5月7日(現地時間)、Webサイト向け3Dアプリ作成API「O3D」のプロジェクトの路線変更を発表した。これまでWebプラグインとして開発してきたが、3DグラフィックスAPI「WebGL」ベースのJavaScriptライブラリにする。WebGLは、グラフィックス標準化推進団体Khronos Groupが標準化を進めるOpenGL ES 2.0のJavaScript向け実装で、Firefox、Safari、Operaなど複数のWebブラウザがサポートしている。
GoogleはKhronos Groupに参加しており、2009年4月にBSD Lincenseの下でO3Dをリリースした。WebGLの開発にもかかわっており、3月にはWebブラウザからWebGLを利用しやすくするプロジェクト「Almost Native Graphics Layer Engine(ANGLE)」を発表している。
当初GoogleがO3Dをプラグインとして開発を始めた理由は、JavaScriptライブラリにすると動作があまりにも遅くなりそうだったことと、WebGLのベースであるOpenGLのドライバがほとんどのWindows PCにインストールされていないことが普及に影響すると考えたことだった。
だが、JavaScriptは大幅に高速になり、ANGLEプロジェクトにより、Windows版Google ChromeでOpenGLドライバなしでWebGLを稼働させられる可能性が見えたことにより、この決断に至ったという。
O3DのWebGL実装はGoogle CodeのO3Dプロジェクトページからダウンロードできる。このページには、O3DプラグインアプリをWebGL実装にコンバートする方法などの説明も掲載されている。
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