品川女子学院(東京都品川区)で11月10日、クックパッドによる特別授業「家族が受け継ぎたいレシピ」が開かれた。クックパッドがオフラインでのイベントを開催するのは今回「ほぼ初めて」。企業とのコラボレーションに注力している同学と、ユーザー層の拡大などを狙うクックパッドのニーズが合致したという。
毎週土曜に活動している同学クッキング部に、クックパッド社員などが外部講師として参加した。同社の石田忠司 ストア事業部長は「クックパッドから見た日本の食卓」と題し、レシピサイト「クックパッド」の成り立ちや現況、使われ方の特徴などを生徒31人に向けて紹介した。
石田さんによると、クックパッドに投稿されている約130万レシピのうち、肉じゃがやカレーライスといった16の定番料理だけで約30万レシピに達するという。「例えば豚汁1つを見ても、北海道の家庭では豚汁にバターを入れたりと、地域によって多様性がある」(石田さん)。こうした“地域差”に“個人の好み”がプラスされることで「家庭の味」ができ上がる――と石田さんは説明する。
こうした家庭ごとに微妙に異なるレシピを残すため、ユーザーに“家庭の味”を投稿してもらう「のこそう、お母さんの味」キャンペーンを展開。今年8月から現在までで約1500のレシピ投稿があったという。授業に参加した生徒たちにも実際にレシピをクックパッドに投稿してもらい、家庭の味を受け継いでいくよう呼びかけた。
石田さんによると、こうしたオフラインイベントを同社が開催するのは今回「ほぼ初めて」。クックパッドユーザーの多くが20〜30代女性が占める中、ユーザー分布を若年層にも拡大したいという思いもあったという。
一方、品川女子学院はこれまでも「サッポロ一番」で知られるサンヨー食品と組んで生徒による商品開発を行ったり、「Yahoo!オークション」を活用した授業を行うなど、企業との連携を図ってきた。今回の特別授業も、同校とクックパッドのニーズが合致して実現したという。
「当社はこれまで、インターネットを中心としたプロモーション活動しか行ってこなかった。こうした授業は自分にとっても不慣れだったので大変だったが、生徒たちはすごく真剣に話を聞いてくれた」「今後も学校に限らずこのようなイベントを展開していきたい」と石田さんは話している。
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