先週のアクセストップは、人間が搭乗・操縦できるロボット「アーカックス」が、一般発売に向けて開発されている、という記事だった。乗って移動したり、関節を動かしたりできる上、変形もできるという。
SFロボットを現実に再現する試みは、東京・お台場などに設置された「等身大ガンダム」を筆頭にここ10年ほどでさまざまに行われてきたが、ほとんどが、イベント会場など限定で、一般の人が乗る機会は限られていた。
だがこの「アーカックス」は、市販を目指しているロボット。富裕層がプライベートジェットのような感覚で「ロボットを買って楽しむ」ことを想定しているらしい。
自動運転や生成AIなど、少し前までSFの中の存在だったものが、急にリアルになってきた令和時代。人とロボットの距離感も、ぐっと近づいてきそうだ。
5位は、2022年12月掲載に掲載された、ワープロソフト「一太郎」に関する記事だ。半年も前の記事が読まれたのは、一太郎を開発した、ジャストシステム創業者の一人・浮川初子さん(72)の記事が先週、読売新聞オンラインに掲載され、話題になったことが原因だ。記事によると、浮川さんは35歳だった1985年に一太郎を開発し、その売れ行きに驚いたという。
筆者が初めてPCに触ったのは、実家にあった「PC-9801 UV」(1986年発売)。一太郎も利用していた。初代だったと思う。当時の価格を調べると、5万8000円と、今の通常版一太郎の倍ぐらいする。高かったんだなあ……と思っていたら、当時はむしろ、価格破壊の先駆者だったようだ。
一太郎のさらに前、市場を席巻していた日本語入力ソフトは、管理工学研究所の「松」で、なんと12万8000円したらしい。それでも、当時のPC-9801の25%にインストールされていたというから(日経XTechの記事より)、そもそも当時は、快適な日本語入力ソフトが希少で、誰もがほしがっていたのだろう。
2023年、IMEはPCに標準搭載されているし、別のIMEを使うときも、無料だったり、月額数百円だったりする。時代は大きく変わった。
読売新聞の浮川さんの記事では、Microsoft Wordが一太郎の地位を奪ったこと、その後、浮川夫妻はジャストシステムを離れ、新たに創業したMetamojiで、新技術の開発に心血を注いでることなどが描かれている。
【訂正:2023年6月20日午前6陣50分 初出時、Microsoft Wordの販売手法の記載に誤りがあったため修正しました。】
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