作業ファイルの痕跡を完全削除し個人情報をガードする――プロトン Acronis Privacy Expert Suite 7.0(2/2 ページ)

» 2004年03月10日 15時16分 公開
[木田佳克,ITmedia]
前のページへ 1|2       

通常は4つに分類された統括クリーンアップを実行

 標準設定のインストール後には、「ポップアップブロッカー」アイコンがタスクトレイに表示する。この機能はメモリに常駐し、Webページで広告として利用されることの多いポップアップウィンドウ表示を制圧するものだ。

 「設定」項目を見れば、実行結果を確認したり、有害、無害のURLを整理することで、誤認識を正して精度を高めることが可能だ。

タスクトレイで確認できるポップアップブロッカー。メモリ常駐してブラウザの挙動を監視する
ブロッカーの「設定」で有害か無害かを判断設定する

 すべての機能へとアクセスするメインウィンドウは、単機能の集合となっている。上側の4アイコンが「ワン クリック クリーンアップ」分類であり、通常はこの4つのいずれかを実行すればよい。

 それぞれは、「システム コンポーネント」(Windows自体の利用痕跡、システムのクリーンアップ)、「インターネット コンポーネント」(インターネットの利用痕跡を削除、インターネットのクリーンアップ)、「スパイウェア コンポーネント」(スパイウェアのクリーンアップ)の3分類、そしてすべてを網羅する「PC全体のクリーンアップ」となっている。

Acronis Privacy Expert Suiteアイコンクリックで実行するメインウィンドウ
インターネットのクリーンアップには、キャッシュ、クッキー、URL履歴などが含まれている

人の手に渡るディスクには然るべき対処が必要

 最もグレーゾーンでありながら漏洩するデータ量が半端ではないのは、前述したPCリサイクル法に伴うディスク破棄だ。

 通常、パソコンの廃棄やリサイクル業者への売却時には、単にディスクフォーマットを行うだけでは不十分と言える。専用ツールで完全に消去されていない領域からデータ復元が可能だからだ。

 このため、クレジットカード番号や各種パスワード情報などが含まれるファイルは、自らの手で完全に抹消してから手放すよう心がけたい。Privacy Expert 7には、これに対する「Acronis Drive Cleanser」機能があり、8種類のデータ消去アルゴリズムを利用してパーティション種別を問わず完全抹消を行ってくれる。

自らの手を離れるディスクには入念な対処をしておきたい

 Windowsの仕組み上、個人情報は一個所のフォルダに集約されていない。これが各個人が容易に防御できない原因であり、情報管理を難しくしている点だ(一括管理されていれば、かえって漏洩助長となってしまうかもしれないが)。このような背景からも、利用者の安全が容易に確保できるPrivacy Expert 7の一掃機能は役立つはずだ。

 これからの時代、どのレベルのユーザーであっても個人情報は自分で守る必要があるはずだ。家庭用のPCといってもおろそかにせず、廃棄時の安全性も含めて、Privacy Expert 7のようなソフトの重要性は、さらに増していくだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー