GIGABYTEの「G-MAX」といえば、デザイン重視のミニタワーベアボーンの定番ブランドとして多くのユーザーから支持されてきた。CA2はG-MAXとしては初めてのキューブ型キットで、そのデザインは、筐体のカバーにアクリルのクリアパネルを使うなど、先行のキューブ型ベアボーンに似た雰囲気になっている。
ただし、CFカード/SDカードスロットやUSB、IEEE 1394など、抜き差しの多いインタフェースを正面パネルの左サイドに用意しているので、使い勝手はかなりよくなっている。正面搭載のコネクタにカバーを取り付けている製品も多いが、CA2では、コネクタ部分がそのままむき出しになっている。
デザインを重視するユーザーの中には、むき出しのコネクタを否定的にとらえる場合もあるが、これらのコネクタやスロットを頻繁に利用するユーザーには、カバーはないほうが圧倒的に使いやすいのもまた事実。「ケーブルを差しているときに、カバーが開いていると見た目がちょっと」という意見もよく聞かれる。
幸いなことにCA2では、正面パネルのクリアなブラックと、サイド部分のシルバーパネルの組み合わせが、むき出しのコネクタに違和感を与えないため、デザイン的に不利になっているという印象はない。
ベアボーンということで、ユーザーが主要パーツを調達して自分で組み込む必要があることは、先日紹介した「MEGA 180」でも述べたとおり。CA2はCPUにインテル製のSocket 478対応CPUを選択できるようになっている。GIGABYTEの資料では、NorthwoodコアのPentium 4/3.20GHzだけでなく、PrescottコアPentium 4まで対応可能と紹介されている(ただし具体的な対応クロックの上限は明らかにされていない)。
マザーボードには統合型チップセットのSiS 661 FXが搭載された「GA-8S661FXーS」が採用されている。SiS 661 FXということで、サポートされるメモリはDDR400まで。メモリスロットは二つ用意されており、最大2Gバイトまで搭載可能だ。
筐体に用意されているドライブベイは5インチが一つと3.5インチが二つ。CA2のパッケージには3.5インチベイ内蔵のFDDが同梱されているので、ユーザーとしてはCPUとメモリ、ハードディスク、光ディスクドライブを用意すれば一通りPCが構成できる。
統合型チップセットを搭載しているので、ビデオカードがなくてもPCとして成り立つが「SiS 661 FX内蔵のビデオではちょっとゲームがね」というユーザーのために、AGPスロットも用意されている。AGPにビデオカードを差そうとすると窮屈になりがちなキューブ型筐体が多いなかで、CA2はミドルレンジからローエンドのカードならそれほど苦労することなく組み込むことができる。
ただし、AGPを組み込んだ代わりにPCIスロットがマザーボードからなくなっているため、「TVチューナー内蔵のMPEGエンコードカードを組み込んで、ビデオデッキPCとして使おう」という場合は外付けユニットを使うようになる。
拡張性の制約という点では、マザーボードにIDEコネクタが一つしかないことにも注意したい。筐体にある3.5インチベイの一つに「FDDの代わりにコンテンツ保存用のハードディスクドライブを組み込もう」と思っても、IDEケーブルが一つしか使えないので、光ディスクドライブとOS用のハードディスクを繋ぐと空きがない。「それでも私はハードディスクをもう一つ使いたいのだ」というユーザーは、光ディスクドライブの代わりに、リムーバブルハードディスクユニットを5インチベイに取り付けるしかない。
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