マイクロソフトは、6月に発売予定の「Office 2004 for Mac」の体験版公開日となる5月19日、都内で同ソフトの開発の背景について説明。米Apple Computerとの関係も良好だとアピールした。
「同ソフトは秋からMacintosh本体とバンドル販売する予定。これはAppleとの関係が良好で、協力して販売する体制ができている表れだ」と、米Microsoft内のMacintosh専門ソフト開発部隊「マッキントッシュビジネスユニット」(MacBU)のマーケティング&ビジネスデベロプメント担当ティム・マクドナーディレクターは強調し、今後もMac対応Office製品の改良を続けることを明らかにした。
MacBUでは、Windows用ソフトの移植ではなく、Mac専用ソフトとして最も使いやすいソフトを開発を進めているという。例えば、Windows版Officeでは「OneNote」に搭載した音声録音機能を、Mac版の新OfficeではWordに搭載。「以前のバージョンのOfficeとの互換性を重視するMacユーザーのニーズに応えた」(マクドナーディレクター)。
一方で「Macユーザーの9割がWindowsとの互換性を重視している」(マクドナーディレクター)ため、同ソフトではUnicodeをサポートしたほか、Wordには、Windowsで表示した際に不具合が出る箇所をチェックできる機能を搭載するなど互換性を強化している。
同ソフトは、Mac用Officeとして初めて日本語版、英語版同時発売。「MicrosoftのMac用ソフト市場で、アメリカに次ぐ第2位のシェアを占める国内市場で攻勢をかける。
また同日、Macintosh上でWindowsを稼働させるバーチャルマシンソフト「Virtual PC for Mac Version 7 with Windows XP Professional/Home Edition」の発売を秋に延期すると発表した。当初はProfessional版が7月23日、Home Edition版が8月6日に発売予定だったが、「Windows XP SP2の開発が遅れているため」(マクドナーディレクター)発売を延期する。
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