レビュー
» 2004年05月21日 23時08分 公開

きょうは「GeForce 6800 Ultra」vs「RADEON X800 XT」の名勝負に唸ってしまった (1/2)

2003年はGeForce FXシリーズとRADEON 9XXXシリーズでシノギを削ったNVIDIAとATI。2004年はそれぞれ「NV40」「R420」というコードネームで噂されてきた新世代GPUで、またまたGPUの最高峰を争うことになった。

[長浜和也,ITmedia]

 先行して発表されたのはNVIDIAのNV40こと「GeForce 6」シリーズ。ラインアップは上位機種の「GeForce 6800 Ultra」と下位機種の「GeForce 6800」の構成。上位機種はコアクロック400MHzにメモリクロックがDDR1.1GHz、16本のパイプラインを実装するなど、従来機種から大幅に性能を向上させた。下位機種ではクロックが低く設定され、パイプラインの数も12本と減らされている。

 もう一方の次期主力GPUであるATI TechnologiesのRADEON X800シリーズも上位機種のRADEON X800 XT Platinum EditionとエントリーのRADEON X800 Proと、2本立てのラインアップ構成をとる。上位機種はコアクロック520MHzにメモリクロックがDDR1.12GHz、下位機種はコアクロック475MHzにメモリクロックにDDR900MHz。パイプラインの本数が上位機種と下位機種で違うのもGeForce 6800シリーズと同様で、それぞれ16本に12本と本数まで同じだ。

 ともに、未だ店頭に出てくるけはいのないビデオカードだが、2004年のGPU戦線を占う今年初めてのハイエンドGPU両雄対決となるこの機会に、まずはパフォーマンスを測定してみた。

 なお、GeForce 6800 Ultraを搭載したビデオカードとしては、これまで登場していたNVIDIA提供のリファレンスではなく、MSIから入手した「NX6800 Ultra」を使うことができた。リファレンスカードのパフォーマンスは、すでにいくつかのニュースサイトで紹介されているが、ベンダー製品がパフォーマンステストに登場するのは初めてのはず。

MSIのGeForce 6800 Ultra搭載カード「NX6800 Ultra」

 とはいっても、NX6800 Ultraも実質はNVIDIAのリファレンスとほぼ同じなので、パフォーマンスで大きな違いはでないと思うが、それ以上にベンダーから動作可能なカードが登場したことで、いよいよ店頭にもGeForce 6800 Ultra搭載製品が出荷されるのではないか? という希望が見えてきたのは大きいだろう。

 MSIでは、NX6800 Ultraが店頭に並ぶ可能性はきわめて高いとしながらも、その時期や気になる数量について明らかにしていない。ただし、出荷される場合は、近日中に開始される見込みらしいので、パーツショップの巡回をこまめにしておく必要がありそうだ。

 各GPUのパフォーマンスデータについて、それぞれの発表会のときにNVIDIAとATIからそれぞれ公開されており、ともに従来機種から大幅に向上したベンチマークテストの結果をアピールしている。日程が後だったRADEON X800シリーズの発表会では「競合相手の次世代GPU」をRADEON X800シリーズと比較したデータも紹介されていたが、その内容は「ゲームベンチでは圧倒的勝利、3DMark03では僅差で勝利」というものだった。

 今回は、その気になる3DMark03に加えて、ATIのデータでは登場しなかったAquaMark03と、西川善司氏の記事「最高級の3Dゲームビデオカード?GeForce 6800 Ultraの実力をさぐる」でも登場したTOMBRAIDER the angel of darkness(以下 TRAoD)でパフォーマンスを比較してみた。

 いつものビデオカードベンチマークと同様、負荷によるパフォーマンスの違いを見るために、各ベンチマークでは、1024×768ドットの低解像度と1600×1200ドットの高解像度のそれぞれで、FSAAと異方向フィルタリングを無効にした場合と、FSAAで4sample、異方向フィルタリングで8sampleに設定にした場合で測定している。

 TRAoDでは、各GPUに最適化された設定がデフォルトとしてなされてしまうので、前述の西川氏による記事で紹介された設定に合わせてテストを行った。ただし、軽負荷時設定として解像度を1024×768ドットにし、「Multi Sampling」は無効、「Textures」の各設定もAn isotropicを選択せず。重負荷時設定では1600×1200ドット、「MultiSampling」4sample、Texturesの各設定はAnisotropicに設定した。

 また、GeForce FX 5950でサポートしていなかったため無効にしていた「Pixel Shader 2.0 Shadows」については、今回どちらもサポートしているということで、Format=32ビットG32F、Depth=32ビット Depth D24S8で有効にしている。

 各GPUのドライバは、GeForce 6800 UltraについてはForceWare Ver.60.72を、RADEON X800XTはATIから提供されたVer.6.14.10.6444(ベータ版)を適用した。

ベンチマークシステム環境
CPUPentium 4/2.80E GHz
マザーボードMSI 865PE Neo-P
メモリPC3200 256MB×2ch
HDDDiamondMax Plus9(120GB)
OSWindows XP Professional +SP1
3DMark03 Score

3DMark03 GT1

3DMark03 GT4

 まずは、問題の3DMark03から見てみよう。最も軽負荷におけるScoreの値は、ATIが示したようにRADEON X800 XTが僅差で上回っているが、負荷が重くなるにつれてGeForce 6800 Ultraが優勢になっている。従来のGPUでは軽負荷時はGeForce FXシリーズが上回るものの、負荷が重くなるとRADEON 9XXXシリーズが有利になるという傾向を示していたが、今回はそれが逆になっているのが興味深い。といっても、その差はほんのわずか。軽負荷時も重負荷時も、両者のパフォーマンスはほぼ横並びといっていいかもしれない。

 ところが、3DMark03の結果を各項目ごとに見ていくと意外と面白い傾向が見えてくる。Direct X 8世代のゲームベンチであるGT1は、FSAAと異方向フィルタリングを無効にした状態でGeForce 6800 Ultraが有利で、それぞれを有効にするとRADEON X800 XTが挽回。Direct X 9世代のゲームベンチであるGT4では、すべての条件でRADEON X800 XTが上回る、とこれまでと同じ傾向を見せている。ところが、Fill Rateの結果を見てみるとSingleではGeForce 6800 UltraがRADEON X800 XTを上回る結果を示している。

3DMark03 Fill Rate(Single)
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