X2250は、従来モデル「X1150」のリニューアル版だ。X1150は単独コピーができない点がかなり不評だったが(PCと接続しなければコピー機能を使えない)、X2250は単独コピーに対応した。本体デザインとサイズ、重量、プリンタ部とスキャナ部の仕様はまったく同じだ。インタフェースはUSB1.1、もしくはUSB2.0 Full-Speedである。メモリカードスロットやデジカメ直結などのダイレクト印刷には対応していない。
印刷ヘッド一体型のインクカートリッジには、CMYカラーと顔料系ブラックの2本を使う。印刷解像度は最大4800×1200dpiで、ノズル数はカラーがCMY各色64ノズル、ブラックが208ノズルだ。カラー印刷は遅いがモノクロ印刷は速い。インクドロップはカラーが7ピコリットル、ブラックが24ピコリットルだ。先日レビューした「X5270」で採用された新型カートリッジではなく、従来型のカートリッジだ。インク交換による6色印刷には対応していない。
また、フチなし印刷はできず、最小マージンも上が1.7ミリ、下が12.7ミリ、左右が3.4ミリ(A4以外の用紙サイズは6.4ミリ)と大きい。特に、下のマージンが12.7ミリというのは、はがきなど小さい用紙への印刷でかなりの制約となる。
スキャナ部のイメージセンサーはCISで、光学解像度は600×1200dpiだ。入力階調はRGB各色16ビットの48ビット、出力はRGB各色8ビットの24ビットとなる。コピーや反射原稿専用のスキャナ部としては、必要十分なスペックだ。
注目の単独コピー機能だが、X5270を試用したときよりさらに驚いた。A4普通紙に、カラーかモノクロでコピーするだけなのだ。この発想はとても潔い。
コピー操作も単純明快だ。カラーはカラーボタン、モノクロはモノクロボタンを押すだけ。画質は「標準」の設定だが、各ボタンを2秒ほど押したままにしていると「高品質」でコピーされる。コピー枚数は1〜9枚まで設定できる。
液晶パネルもなく、用紙サイズの設定や拡大縮小、割付コピーなどは一切できない。はがきやL判プリント写真などを原稿として、同じサイズの用紙にコピーすることは可能だ。なお、PCと接続して付属ツールを使ったコピーでは、4段階の画質、用紙サイズ、拡大縮小、用紙サイズに合わせた自動倍率などの機能が使える。
PC接続時のプリンタドライバとスキャナドライバ(TWAIN)の設定画面と内容は、X5270とまったく同じものなので、X5270のレビューを参照していただきたい。
1つ気になったのは、給紙の精度がどうも不安定なことだ。用紙サイズに関係なく、斜めに給紙されてしまうことがあり、ひどいときはそのまま紙詰まりになる。給紙枚数が少ないと不安定になるようだ。
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