撮影モードは上部にあるモード切替スイッチで決める。静止画、シーン、動画/音声録画の3つが用意されている。
撮影機能はシンプルで、いじれるのはホワイトバランス、撮像感度、測光モード、露出補正くらいだ。
ホワイトバランスは色温度が低い室内までは追従しないので、白熱灯下で白いものを白く撮りたいときは自分でセットする必要がある。
注目すべきはシーンモード。シーンモードにするとデフォルトでフルオートシーンセレクターが働き、カメラを向けてシャッターを半押しにすると様々な情報から自動的にオート/人物/風景/スポーツ/夕景から適したものが選ばれる仕組みだ。
風景モード時は自動的にシャープネスが強くなったり、青空がより強調されるなど絵作りにも変化が見られるので、うまくヒットするとよりよい結果が得られる。
フルオートシーンセレクター時は4つならんだシーンアイコンからひとつだけが残るのだが、それがおかしいと思ったら、左右のキーで任意のシーンを手動で選ぶことも可能だ。手動で選ぶときは、夜景、テキスト、スーパーマクロも選択肢に入ってくる。
スーパーマクロモードがシーンモードの中にあるのは覚えておく必要がある。
動画は320×240ピクセルだが、秒30コマで無制限を実現。メモリーカードがいっぱいになるまで連続録画が可能だ。
再生は背面の再生ボタンで行う。電源がオフのときは再生ボタンを長押しすると再生モードで起動するので、その点でも安心だ。
ボディのデザイン変更に従い、液晶モニタも2インチと大型化した。大きな液晶モニタは今のトレンドであるが、2インチあれば十分。これはなかなかありがたい進化だ。
バッテリーもボディのフルモデルチェンジに従って、板型からかまぼこ型のリチウムイオン充電池に変更された。容量は660mAhとさほど多くないが、CIPA準拠のテストで約150コマの撮影が可能。あまり多くはないが、超薄型軽量コンパクトというジャンルであれば標準的なところだ。
だが本体内充電ができないのはやや不便だ。付属のバッテリチャージャーを使う必要があるのだ。こういう常時携帯系のデジカメは、電池出し入れの煩雑さや充電し忘れを防ぐためにも、クレードルを使った本体内充電が出来てしかるべきだろう。
ボディのサイズは奥行きが23.5ミリと2センチは越えているものの、本体重量が約125グラムと相変わらず薄型軽量を維持している。
DiMAGE X50は、DiMAGE Xシリーズらしい薄型軽量高速起動シームレスズームに加えて大型モニタも搭載するなど、いつも持ち歩いて撮りたいときに撮りたいものを無造作に撮るお気軽デジカメとしては非常に便利だ。画質もスナップ用としては悪くない。
ただ、今までのモデルが中性的なやわらかい印象のデザインだったのに対し、DiMAGE X50はやや男性的な堅いデザインになったように感じる。それはやや残念に思う。
もっとも今までのモデルほど個性的ではなくなった分、カメラらしくはなったので、より多くの人にアピールできるかもしれない。
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