結果は問題なしとなった組み合わせにおいて、ドライバのインストールなどで、注意しなければならないポイントがある。たとえば、筆者の場合、PC-MV5DX/PCIがすでに取り付けてあるシステムに、SmartVision HG2/Rを装着して起動すると、OSは新しく見つかったデバイスをPC-MV5DX/PCIとして認識してしまうケースがあった。
この場合は、プラグアンドプレイのドライバインストールをキャンセルし、SmartVision HG2/R付属CD-ROMからドライバインストールを改めて行う必要がある。そのほかの組み合わせでは、誤認識などは発生せず、ごく普通にインストールすれば、異種混合でも使用できるようになった。
実際の動作において問題になったのは、GV-MVP/RXのコントロールソフトとしてmAgicTV Ver4.2を使用した場合に、PC-MV5DX/PCIと組み合わせたケースである。PC-MV5DX/PCIのPCastTVを先に起動すると、録画時に画面表示を行うためにオーバーレイエリアを使ってしまうのだが、その後、mAgicTVが録画を始めようとすると、mAgicTV側で画面表示を行わない設定にしていてもオーバーレイが使えるかどうかのチェックをしてしまうため、エラーが発生して録画が行われない。
この症状は、予約時刻にWindows Media Playerによってオーバーレイが使用されていても同様のことが発生する。この問題は、mAgicTVのマルチ対応バージョンであるmAgicTV Server Concept Versionを使用することで解決できる。
GV-MVP/RXとmAgicTV Server Concept Versionの組み合わせでは、オーバーレイが使用済みのときでもチェックなしで起動できるようになるため、2番組同時視聴でもすべての問題が解決する。
今回の組み合わせテストで、2番組同時視聴がどうしてもできなかったのは、MTVX2004HFとEX-VISION 1500TVの組み合わせだけだった。両者のコントロールソフトが、TV表示時にオーバーレイを必要とするため、どちらかは画面表示ができなくなってしまうのだ。ただし、この組み合わせでも肝心の複数同時録画は問題なくできる。同時表示を必要としないのならこの組み合わせでも問題はないだろう。
異なるキャプチャーカードを同時使用する場合、注意したいのがiEPGによる予約の問題だ。たとえば、使用するキャプチャーカードのコントロールソフトの両方がiEPGのみに対応する場合、どちらかのカードはPCキャプチャーのメリットである、iEPGを使った「お手軽予約」ができなくなってしまうのだ。
もし、どちらかのコントロールソフトが、ADAMS EPGや、ADAMS EPG+に対応していれば、iEPGが使えなくなっても、コントロールソフト内の番組表で簡単予約が可能である。もう片方のコントロールソフトにiEPGを譲ってあげることができるからだ。
今回の製品では、mAgicTVとINFO.TV PlusがADAMS EPG+に、SmartVisionがADAMS EPGに、PCastTVおよびFeather2004DがiEPGに対応している。録画予約における容易な設定を重視するユーザーは、このあたりも考慮して組み合わせを考えるといいだろう。
以上、異製品組み合わせによる複数同時録画の検証を行ってみたが、ここで紹介した実験結果はITmediaが独自で行ったもので、我々やメーカーがその動作を保証するものではない。あくまでも「ユーザーによる趣味による挑戦」の範囲の話なので、この結果をもとにメーカーへ問い合わせはしないでいただきたいし、自分で行って不具合が発生しても「自己責任」であることを十分に理解していただきたい。
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