iPod人気を活用するiMac G5、アナリストからは高評価

» 2004年09月02日 16時14分 公開
[IDG Japan]
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 米Apple Computerのハードウェア製品マーケティング担当上級副社長フィル・シラー氏は今週パリで開催のApple Expoで基調講演を行い、iMac G5を披露した(8月31日の記事参照)。アナリストらは、この新型iMac、そして同マシンの販売をめぐりiMacとiPodを戦略的に関連付けるというAppleの方針を満場一致で支持している。

「あのiPodを作ったメーカーです」

 iMac G5のマーケティングキャンペーンでは、消費者にはAppleが提供するもう1つ別の製品について強烈に印象付けられることになりそうだ。iMac G5の広告には、「あのiPodを作ったメーカーです」というフレーズが含まれることになっている。

 Appleのシラー氏はMacCentralの取材に対して、次のように答えている。「このメッセージはいくつかのことを表現しようとしている。iMacをiPodの陰に隠そうとか、Macを軽視しようというわけでは全くない。われわれがiMacを設計して以来、Appleではいろいろなことが起こってきた。中でも最も影響力の大きい出来事と言えば、おそらくiPodだろう。製品設計という意味でも、市場のユーザー層を拡大したという意味でもそうだ。ただし、iMacは今でもiMacであり、iMac以外の何物でもない」

 アナリストによれば、iMac G5のデザインとマーケティングをiPodに関連付けるというAppleの方針は理に適っている。アナリストはiPodをApple製品ラインの花形の1つと見なしている。

 Technology Business Researchのアナリスト、ティム・ディール氏は次のように語っている。「多くの人々が新デザインを見て驚くだろう。iMacのオールインワン設計の進化という意味で、Appleにとってこれは自然なステップだと私は思う。だが、その一方で型破りな感じもする。シンプルかつ機能的で、見かけは非常に簡素だ。新型iMacのデザインはiPodのスクリーンを連想させるが、これは意図的なものなのだろう。Appleの製品戦略においてiPodが重要な役割を果たしているからには、よく知られたiPodの形をフルに活用するというのは理に適った選択だ」

9月半ばの出荷は可能か?

 初めてデザインが変更された15インチフラットパネルのiMacも含め、Appleはここ何年間か、待望されている新製品のリリースで問題を抱えてきた。Appleは新型iMacについては、9月半ばに出荷できると語っている。シラー氏によれば、これは現在入手できる情報に基づいて判断した実現可能な日程という。

 「われわれは実際、そのために懸命に働いている。出荷予定を発表する際には、われわれは想定し得る事態について、最善の情報に基づき判断している。新型iMacは9月半ばに出荷できるはずだ。人気は高まるだろう。もちろん、最初はそれほどスムーズにはいかないだろうが」と同氏。

 シラー氏によれば、Appleが最近発表した製品の多くは遅延なしに市場に投入されているが、注目度の高い製品については同社は出荷前に発表するようにしているという。いずれにしても、同社はジレンマに直面している。

 「出荷準備の整う前に発表する製品も幾つかあるが、それは非常に注目度の高い製品だ。初代iMacも、私たちは提供準備の整う何カ月も前に発表した。だがそれは、われわれの準備ができていなかったということではなく、何か問題があったからということでもない。これから何が登場しようとしているのかを世の中の人たちに知ってもらうために、前もって発表することにしたのだ。だが、当社ではその逆のパターンが多い。つまり、これから何が起きるのかを発表するよう求められ、実際私たちがそうすると、それでたいへんなことになる」とシラー氏。

Macを軽視はしていない

 Appleが今年5月、iPod向けとMacintosh向けにそれぞれ別個の部門を設置したとき、多くの人々はMacがiPodの成功の影に追いやられつつあるのだと考えた。実際、マーケティングキャンペーンやAppleの発表の多くは、iPodにフォーカスを置いたものになっている。だがシラー氏によれば、それは事実ではないという。

 「皆がそのように感じたということは、私も知っている。だが、この新型iMacを見ればそれが本当ではないということは分かってもらえると期待している。Appleでは、自分たちの革新の才とエンジニアリング設計の才を、iPodやMac製品ラインも含め当社のすべての事業に注いでいる」と同氏。

 Jupiter Researchの上級アナリスト、ジョー・ウィルコックス氏によれば、新型iMacの新デザインはMacintoshコンピュータに対するAppleの真剣さを表している。

 「多くの人々が、AppleはiPodを優先させてMacをお払い箱にするつもりなのかと私に聞いてくる。iPodの新たな位置付けやiPodライクな外観は、AppleがMacの販売をどれだけ重視しているかを物語っている。この大成功の音楽プレーヤーと新型iMacを関連付けるというのは賢いやり方だ。iPodを買えば、それと一緒にクールなMacも欲しくなるだろうというのが、Appleによる隠されたメッセージだ」と同氏。

 実際、アナリストのディール氏によれば、iPodと関連付けたマーケティング戦略や、従来のMacユーザーよりも広範なiPodのユーザー層を考えると、初めてのMacとしてiMacを購入するユーザーが多くなるかもしれない。

 「当然ながら、Appleの忠実な顧客ベースは新型iMacを気に入るだろう。さらにAppleは新型iMacを、Macを初めて購入するユーザー向けの製品としても位置付けられる。iPodによってAppleの技術に初めて触れたPCユーザーは多いはずだ。新型iMacはそうした人たちにとって、2つめのApple製品になり得る。新型iMacの新しいデザインは人々のパーソナルコンピュータに対する考えを変えることになるだろう。簡素さが具現されたデザインだ」と同氏は語っている。

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