24時間×9日間のアナログ番組を呑みこめるスーパーキャプチャーマシン──インフォシティ「TeraTANK-LE」キャプチャーユニット(2/2 ページ)

» 2004年09月03日 08時00分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
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慎重に行いたいリモート設定作業

 前述のとおり、TeraTANKには、キーボードもディスプレイも接続されないため、設定作業はネットワークを介して別のPCから行うことになる。

TeraTANKへの入り口となるログイン画面

 この作業の最初に行わなければならないのが「IPアドレス」の設定だ。ここで失敗するととても面倒なことになってしまう。なにを隠そう、筆者もイージーミスから(決して狙ったわけではありません)設定を間違えてしまい、インフォシティにご迷惑をかけることになってしまった。汗顔の至りである。購入しようと思っている人は、この設定だけは慎重に行って欲しい。最悪の場合は、インフォシティにマシンを送って修理することになるようだ。

 IPアドレスも、録画設定も、ブラウザを使ってIPアドレスで接続し、設定画面を表示して設定するようになっている。終了や再起動などもWebブラウザから命令を送り実行する。シャットダウン処理を行わなければならないので、TeraTANKの本体にある電源ボタンで終了してはいけないようだ。

気をつけるべきは、この「IPアドレスの設定」

 録画に関する設定は、キャプチャーカードごとに、録画するチャネルや画質、iEPG情報などを設定する。試用したマシンでは、プリセットされていた東京地区のテレビ局をそのまま利用した。デフォルトの画質は、ハーフD1の平均2.5Mbps/最大4Mbpsとなっており、300Gバイト×3の容量で約9日分の録画が出来る設定だ。

 画質は四つのモードから選択できるようになってる。保存目的の場合にはもっと高画質の設定で運用することになるだろう。ゴーストリデューサや3DY/C分離などの高画質化機能の設定も、Webブラウザ経由で行う。

四つのモードから画質を選択できるTeraTANKの録画設定機能

視聴やファイルの保存は、専用ソフト「TeraViewer」が担当

 TeraTANKは、起動すると自動的に録画をスタートし、そのまま録画を続ける仕様となっている。HDDが一杯になれば、古いデータから消去され、さらに最新の映像データが残されていく。

 TeraTANKに蓄積されたデータを視聴するためには、ネットワークで接続されたPCに、専用のコントロールソフト「TeraViewer」をインストールする。TeraViewerを使うと、録画されている番組を選んで再生したり、ファイルとしてPCにダウンロードできるようになる。ダウンロードするファイルの画質は、上記の録画設定で設定した解像度とビットレートになるため、高画質保存したいコンテンツがあるのなら、あらかじめ画質設定を変更しておく必要がある。

番組視聴ソフト「TeraViewer」 トリップボタンに「+1日」という単位があるあたりに、TeraTANKのすごさがうかがえる

 また、TeraViewerは、複数のPCにインストールして利用することも可能。ネットワーク上の複数のPCから、ひとつのTeraTANKの映像データを共有して利用できるのである。もともと、TeraTANKにはキャプチャーサーバとして使われることを想定しているマシンである。

 とてつもない量の番組が録画されているマシンであるため、再生の機能はかなり充実している。とくに、飛ばし見をするためのトリッププレイ関連の機能が充実しており、番組の内容をおおざっぱに把握したり、特定の情報を取り出したいときは、とても使いやすい。

 番組検索機能も用意されているが、ジャンルやキーワードで録画されている番組を検索できるなど、ユーザーが目的の番組にたどり着きやすくする工夫が施されている。検索データを構築するときに面倒なのがインテックスデータの作成だが、TeraTANKにおいては、番組の情報をiEPGから自動的に習得できるので、放送日時や番組情報など、詳しいデータがユーザーの労力をかけることなく構築される。

「番組サーバ」であるTeraTANKに必須の強力な検索機能

 「録って貯めて必要なものを後から視聴」という、サーバ的コンセプトを考えるとあまり使うことはないと思われるが、TeraTANKでキャプチャー中の番組をリアルタイムで視聴することももちろん可能だ。稼働状態を確認したり、受診状態を調整する場合などに使うといいだろう。

 100BASE-TXのLAN環境を介した実際の映像の再生では、ブロックノイズが発生するような画質に関する問題はまったく発生しなかった。フルD1の映像をフル画面表示しても、コマ落ちや画質の乱れなどは発生せず、ネットワーク越しであることを忘れてしまいそうなほどだ。コントロール関連のレスポンスも良く、操作していてストレスを感じることはなかった。

 面白いことに「すべての番組を録画している」というコンセプトのためか、「予約録画」という操作は存在しない。また、24時間連続録画しているため、休止やサスペンドからの復帰という概念もない。このあたりにも、一般的なキャプチャーカード搭載のPCと、基本的な考え方が異なる「超専用マシン」的な性格をのぞかせている。

 84万円という価格は、趣味の範囲で個人が購入するにはちょっと、いや、かなり高価だとは思うが、使い勝手や安定性など、TeraTANKが備え持つパワーと機能を考えると、その価格は十分妥当性をもっていると考えられる。仕事の関係で、「放送された数日以内の番組を、あとからチェックする」という必要があるユーザーにも、TeraTANKは価格相当の利用価値があるだろう。そういう人は、一度インフォシティに相談して、出来れば実際に何日か試用してみることをお勧めしたい。

 筆者としては、このマシンがあれば、予約した番組の時間変更があっても気にせずにすむということで、だいぶ食指を動かされたことを告白しておこう。そして、ついうっかり見忘れてしまった番組が、手軽にあとからチェックできるということが、これほど便利でありがたいことであることも、新しい発見であった。

 TeraTANKを購入するほどの財力はないため、実際の購入には至らないのは返す返すも残念なことである。

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