6色インクを採用したキヤノンの複合機最上位モデル――PIXUS MP900(4/4 ページ)

» 2004年11月12日 08時00分 公開
[林利明(リアクション),ITmedia]
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速度およびドライバ類

 最後にコピー時間やスキャン時間、プリント時間といったデータに加えて、プリンタドライバについて述べておこう。

●コピー時間

原稿はキヤノンの「インクジェットプリンタ総合カタログ(2004年9月版)」の43ページ目。ちょっとしたコピーなら最速の「はやい」でも十分だ。ある程度の画質がほしいときは「標準」が無難。「標準」と「きれい」の画質差は少ない

●スキャン時間(反射原稿)

原稿はキヤノンの「インクジェットプリンタ総合カタログ(2004年9月版)」の表示。プレビューは、実行してからCCDが戻り終わるまでのタイムだ。低解像度から高解像度まで、まんべんなく速い

●スキャン時間(35ミリネガスリーブ)

サムネイルプレビューが速いのは嬉しいところ。3200dpiでの本スキャンが2分強というのも、高速な部類だ

●プリント時間

PIXUS iP8600やPIXUS iP7100といったシングルファンクション機の上位モデルには負けるが、ストレスには感じない速度だ。画質と速度のバランスを考えると、写真印刷は「きれい」設定、はがき印刷は「標準」設定がおすすめ

MP900の機能を簡単に活用できる「MP Navigator」

 付属ソフトでは、複合機のMPシリーズにのみ付属する「MP Navigator」をメインに紹介しよう。印刷ツールの「Easy-PhotoPrint」などはシングルファンクション機と共通なので、こちらを参照してほしい。

MP Navigatorのトップ画面。ここから目的を選ぶ
「写真や文書の読み込み」では、必要に応じて複数の原稿を連続してスキャンする。原稿サイズやスキャン解像度も変更可能。スキャン後は、画面に登録された画像を選択して、さまざまな出力を実行する。マルチページPDFファイルでの保存や、OCR実行も可能。出力に応じた別アプリケーションが起動する
「フィルムの読み込み」も、基本的には「写真や文書の読み込み」と同じだ。ネガとポジは自動判別される
「メモリカードの画像データ取り込み」は、MP900のメモリカードスロットが操作の対象。画像をPCにコピーするだけでなく、印刷やアルバム作成、レタッチなども可能だ

プリンタドライバ

 プリンタドライバはシングルファンクション機と同じもの。PIXUS iP8600などの上位モデルでは、印刷品質の「きれい」=「最高画質」に変更されたが、MP900は従来通りの割り当てだ。最高画質で印刷するには、カスタム設定の画面で「品位1」を選択する。「きれい」=「品位2」となり、その上に「品位1」があるわけだ。

PIXUS iP8600などの上位モデルでは、印刷品質の「きれい」=「最高画質」に変更されたが、MP900は従来通りの割り当て
最高画質で印刷するには、カスタム設定の画面で「品位1」を選択する

TWAINドライバ

 TWAINドライバもフラットベッドスキャナの「CanoScanシリーズ」と同じものだ。簡単設定の基本モードと、詳細な設定が行える拡張モードをタブで切り替える。褪色補正などの高画質化機能と、ヒストグラムやトーンカーブを用いた詳細な画質調整には、拡張モードを使う。フィルムスキャンはサムネイルプレビューが基本で、フィルムの1コマを切り出すサイズを3段階で調整できる。プレビュー後に切り出しサイズを変更しても、再プレビューなしで適用される点がよい。

反射原稿の「基本モード」。ライトに使うならこれで十分
反射原稿の「拡張モード」。解像度を細かく設定したり、画質調整を行うときに必要。こちらに慣れることをおすすめする
フィルムスキャンの「拡張モード」。ごみ傷対策機能がないので、エアダスターやブロワーでフィルムのごみをしっかり払ってスキャンしたい。原稿台と原稿カバーの清掃も忘れずに
フィルムをサムネイルプレビューするときの切り出しサイズは、通常は「標準」がよい。1コマ全体をくまなく画像化したいときは「大きめ」にする。1コマ周辺の黒枠までサムネイル化されても、スキャン範囲を手動で微調整できる
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