Webカメラの活用手段として一番に挙げられるのがビデオチャットである。はるか昔にTV電話などと言われていた夢のシステムが、わずか数千円のWebカメラとPCさえあれば手軽に実現できるようになってしまった。
例として、「MSN Messenger」でビデオチャットを行うケースを説明してみよう。
まず最初に、冒頭で説明したように、ドライバのインストールを済ませておく。次にMSN Messengerを立ち上げてログインし、「ツール」から「オーディオとビデオのチューニングウィザード」を選ぶ。ウィザードが起動するので、カメラに「PM4 USB PC Camera」、マイクも「USBオーディオデバイス」と選べば、Webカメラのカメラとマイクが使えるようになる。なお、PC内蔵のものなど既存のマイクを使用する場合は、マイクを変更する必要はない。
ウィザードが終了したら、いよいよビデオチャットだ。Windows XPの場合は、メニューの「操作」から「ビデオチャットの開始」を選んでチャットをする相手を見つける。あるいは、通常のテキストチャットをしている最中に、画面上部にある「WebCam」というボタンをクリックしてもビデオチャットが開始される(ただし、相手が承諾しないと開始されない)。
Windows XP以外の場合は、「操作」の「自分のWebCamを送信」でお互いに動画を送信し合い、さらに「音声チャットの開始」を実行してビデオチャットを開始する。
時には、どちらか一方だけがWebカメラを持っているという場合もあるが、表示が一方通行でもよければ、それでも問題はない。その場合は、カメラを持っていない側のライブ画像は表示されずにアイコンだけが表示される。
もちろんWebカメラが使えるのは、MSN Messengerだけでない。「Yahoo! Messenger」や「Windows Messenger」などでもWebカメラによるビデオチャットが可能だ。また、「Skype」のようなP2P無料通話ソフトを利用する場合も、Webカメラがマイクを内蔵していれば、いちいち他のマイクをつなげなくても済むのでPC回りがシンプルになる。
添付のソフトだけでもけっこういろいろなことができるが、インターネット経由でダウンロードできるオンラインソフトを利用すれば、使い方がさらに広がる。
たとえば、Webカメラにネットワークカメラのような働きをさせるフリーソフトの「LiveCapture!2」は、動画配信のほかにも、静止画配信やftpで定期的にアップロードする機能、動くものを検出して録画を開始する、いわゆる動体監視機能などを備えている。設定などの説明が初心者にはやや難しい面もあるが、豊富な機能がそれを補って余りある優れものだ。
操作が簡単な監視ソフトでは、ペットの監視に用途を特化した「AniCam」がお勧めだ。こちらもフリーでダウンロードできる。
AniCamの基本的な機能は、外部からメールを使ってWebカメラを操作し、撮影した静止画をメールに添付して送り返すというものだ。ライブカメラのように動画を送れるわけではないが、難しいネットワークの設定などが必要なく、携帯電話からでも操作できる手軽さがいい。
撮影された画像はメールに添付されて返送されるが、返送先のアドレス(PCや携帯電話など)に合わせて画像サイズを変更できるなど、かなり細かいところまで作り込まれている印象だ。メールでPCを操作して音声でペットに呼びかけるカムヒア機能や動体検知機能などもあり、なかなか奥が深い。
添付ソフトに物足りなさを感じたら、自分の用途・目的に合ったオンラインソフトがないかを探してみてはいかがだろうか。
静止画撮影用の
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目線を合わせて会話できる
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