ビデオチャットだけじゃもったいない! 一歩踏み込んだWebカメラ活用術(2/2 ページ)

» 2004年12月21日 19時00分 公開
[粕川満,ITmedia]
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やはり主役はビデオチャット

 Webカメラの活用手段として一番に挙げられるのがビデオチャットである。はるか昔にTV電話などと言われていた夢のシステムが、わずか数千円のWebカメラとPCさえあれば手軽に実現できるようになってしまった。

 例として、「MSN Messenger」でビデオチャットを行うケースを説明してみよう。

 まず最初に、冒頭で説明したように、ドライバのインストールを済ませておく。次にMSN Messengerを立ち上げてログインし、「ツール」から「オーディオとビデオのチューニングウィザード」を選ぶ。ウィザードが起動するので、カメラに「PM4 USB PC Camera」、マイクも「USBオーディオデバイス」と選べば、Webカメラのカメラとマイクが使えるようになる。なお、PC内蔵のものなど既存のマイクを使用する場合は、マイクを変更する必要はない。

MSN Messengerの「カメラの設定」画面

 ウィザードが終了したら、いよいよビデオチャットだ。Windows XPの場合は、メニューの「操作」から「ビデオチャットの開始」を選んでチャットをする相手を見つける。あるいは、通常のテキストチャットをしている最中に、画面上部にある「WebCam」というボタンをクリックしてもビデオチャットが開始される(ただし、相手が承諾しないと開始されない)。

 Windows XP以外の場合は、「操作」の「自分のWebCamを送信」でお互いに動画を送信し合い、さらに「音声チャットの開始」を実行してビデオチャットを開始する。

 時には、どちらか一方だけがWebカメラを持っているという場合もあるが、表示が一方通行でもよければ、それでも問題はない。その場合は、カメラを持っていない側のライブ画像は表示されずにアイコンだけが表示される。

MSN Messengerのビデオチャット画面

 もちろんWebカメラが使えるのは、MSN Messengerだけでない。「Yahoo! Messenger」や「Windows Messenger」などでもWebカメラによるビデオチャットが可能だ。また、「Skype」のようなP2P無料通話ソフトを利用する場合も、Webカメラがマイクを内蔵していれば、いちいち他のマイクをつなげなくても済むのでPC回りがシンプルになる。

オンラインソフトでパワーアップ

 添付のソフトだけでもけっこういろいろなことができるが、インターネット経由でダウンロードできるオンラインソフトを利用すれば、使い方がさらに広がる。

 たとえば、Webカメラにネットワークカメラのような働きをさせるフリーソフトの「LiveCapture!2」は、動画配信のほかにも、静止画配信やftpで定期的にアップロードする機能、動くものを検出して録画を開始する、いわゆる動体監視機能などを備えている。設定などの説明が初心者にはやや難しい面もあるが、豊富な機能がそれを補って余りある優れものだ。

多彩な機能が特徴のフリー遠隔監視ソフト「LiveCapture!2」

 操作が簡単な監視ソフトでは、ペットの監視に用途を特化した「AniCam」がお勧めだ。こちらもフリーでダウンロードできる。

 AniCamの基本的な機能は、外部からメールを使ってWebカメラを操作し、撮影した静止画をメールに添付して送り返すというものだ。ライブカメラのように動画を送れるわけではないが、難しいネットワークの設定などが必要なく、携帯電話からでも操作できる手軽さがいい。

ペット監視ソフト「AniCam」

 撮影された画像はメールに添付されて返送されるが、返送先のアドレス(PCや携帯電話など)に合わせて画像サイズを変更できるなど、かなり細かいところまで作り込まれている印象だ。メールでPCを操作して音声でペットに呼びかけるカムヒア機能や動体検知機能などもあり、なかなか奥が深い。

 添付ソフトに物足りなさを感じたら、自分の用途・目的に合ったオンラインソフトがないかを探してみてはいかがだろうか。

静止画撮影用の
シャッターボタンを搭載

コンパクトPCカメラ PM4

 撮像素子に30万有効画素1/4インチCMOSセンサを採用したUSB対応Webカメラ。最大30フレーム/秒(320×240ドット)または12.5フレーム/秒(640×480ドット)のフレームレートで動画を撮影できる。

 35(幅)×36(奥行き)×78(高さ)ミリ、75グラムとコンパクト・軽量で、内蔵マイクや静止画撮影用のシャッターボタンを搭載する。

 クリップ式スタンドは「はさむ」、「置く」、「乗せる」の3ウェイ対応。卓上用の専用スタンドも付属している。

 ビデオメールソフト「VideoLiveMail 4.1」と画像処理ソフト「PhotoStudio 4.0」が付属する。

目線を合わせて会話できる
アイコンタクトデザインを採用

コンパクトPCカメラ PM5

 カメラ部を360度旋回できるフレキシブルなボディ構造が特徴のUSB対応Webカメラ。最大30フレーム/秒(352×288ドット以下)または15フレーム/秒(640×480ドット)のフレームレートで動画を撮影できる。

 クリップ式スタンドは3ウェイ対応で、ディスプレイの上部からカメラ部を下向きに設置することにより、相手と目線を合わせてビデオチャットを楽しむことができる。カメラを逆さまにすると画像の天地が自動的に逆になる自動画像反転機能を搭載しているため、用途に合わせてカメラ部の位置(向き)を変更することが可能だ。

 ビデオメールソフト「VideoLiveMail 4.1」が付属する。

製品名 コンパクトPCカメラ PM4
撮像素子 30万有効画素1/4インチCMOSセンサ
フォーカス 50センチ〜∞(固定焦点)
画角 53度
フレームレート* 最大30フレーム/秒(320×240ドット)、最大12.5フレーム/秒(640×480ドット)
インタフェース USB1.1
サイズ 35(幅)×36(奥行き)×78(高さ)ミリ
重量 75グラム
製品名 コンパクトPCカメラ PM5
撮像素子 30万有効画素1/4.5インチCMOSセンサ
フォーカス 20センチ〜∞(手動調整)
画角 44度
フレームレート* 最大30フレーム/秒(352×288ドット以下)、最大15フレーム/秒(640×480ドット)
インタフェース USB1.1
サイズ 36(幅)×52(奥行き)×139(高さ)ミリ
重量 90グラム
*フレームレートはカメラ単体での値です。実際のフレームレートはPCの性能やインターネットの接続状況により異なります。


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