まずは、基本機能であるファンコントローラーの使い勝手をチェックしてみよう。
キットには温度センサーとファンコンが2つセットで同梱されている。ファンコン機能の部分だけは、あらかじめケーブルが本体に接続した状態でケースに入っているので、配線に手こずることはないだろう。
フロントパネル右上にある液晶パネルには、温度と現在のファン回転数を1セットずつ切り替えて表示可能となっている。ファン回転数を自動調整するオートモードに加え、下の調節つまみで微調整できるマニュアルモードが存在する。温度のボーダーラインなどを設定できることで、温度が超えた時にファンをフル回転させるといった設定も可能だ。
さてAeroCool COOL-PANELが特徴的なのは、RCA出力とSerial ATAポートも備えていることだ。
RCA出力端子がフロントにあることで、(あくまで、グラフィックスカードなどにRCA出力端子が搭載され、RCA出力が行えるPC環境の場合だが)家庭用TVなどへの出力が楽になる。願わくばRCA左右音声出力端子やS-Video端子、D端子出力なども搭載して欲しかったが、そのあたりは次期モデルに期待することにしよう。
残るSerial ATAポートは……どうだろう。Serial ATA HDDをむき出しで使用するには、電源ケーブルの関係でやや困難なようなので、例えばSerial ATA接続対応の外付けHDDケースであるノバック「3.5" HDDはい〜るKIT Super」や、ACアダプタ経由で給電するタイプのIDE−Serial ATA変換アダプタであるサイバユーグランド「男組(パワーキッド)S-ATAモデル」などと併用してみるという手段も考えられる。
AeroCool COOL-PANELの実売価格は5980円程度。最も利用頻度の高そうなファンコンパーツと8in1メディアカードリーダーを単品で揃えるのと同じくらいと考えるとお得ではある。そして、この“これでもか”というほどの詰め込み具合に、「カスタマイザーな俺」を自己演出・自己満足したいユーザーにとってはまさにぴったりな実用性の高いパーツといえよう。
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