なにかと話題の「Lenovo」PCを中国で買ってみた山谷剛史の「アジアン・アイティー」(1/3 ページ)

» 2005年02月16日 17時29分 公開
[山谷剛史,ITmedia]

 いまや経済面でも侮れない最近の中国。日本企業がこぞって中国に進出するご時世であるが、日本企業が進出すればその企業の日本人社員も中国へ向かうわけで、中国でも最も日本人が多く住む上海では、ウン万人という日本人駐在員がいるという。そんな中国でがんばる(予定も含めて)日本人がPC購入してネット接続までしてみたらどうなるか。中国のPC事情も交えて紹介しよう。

まずはPCをどこで買う?

 日本でPCを購入するとき、まず考えることは、(1)新品か中古か、(2)どこで買うか(秋葉原まで向かうか、新宿などの家電量販店で買うか、地方に住んでいれば地元の郊外型大型電器店で買うかなど)、(3)どのメーカーのどのモデルを買うか、もしくは自作か、といったところだろう。

 これは中国でも当てはまるのか?

 「新品か中古か」についてだが、中国にも中古PC屋は「都市部に限る」ものの存在する。都市部に住んでいるなら、新品も中古もどちらも選択できるのだ。

 中国の中古屋はたいてい店同士が寄り添って1つの地域に固まり、そこが大中古PC市場を形成している。日本の中古屋と比べると実に雑然としており、PC本体以外の商品は適当に店内に放り投げられている状態。

中古屋が片寄せあって集まったものが1つの中古街を形成する。その雰囲気はアキバのラジオセンターを彷彿させる

中古屋の一つ一つはこれまたラジオセンターにある店舗の1つとまったく似た感じになっている

 店に並んでいるのはノートPCとPCパーツが主役で、ノートPCは日本からやってきたものが多い。しかも、それらは日本語キーボードのまま売られ、一昔前に秋葉原などで大量放出されたものが、流れ流れてきたようなものも頻繁に見かける。

 中国での長期滞在が決まったのならば、日本で日本語OSを購入し、それを中国に持って行き、中国で中古の「日本製」ノートPCを購入するのもありだろう。ただし、これら中古日本製ノートPCのお値段は、日本における中古価格相場から気持ちつり上げたぐらいであるので、そのあたりは留意しておいて欲しい。

 次いで「どこで買うか」の話。中国では、PC販売店が大都市に集中している。大都市には電脳街と大型電器店が必ずといっていいほどあり、そこでは好きなPCを選べる自由がある。小都市や地方の町になると、IBMのPC部門買収で最近話題のLenovo(聯想)専門ショップが町に1店あるだけで、購入するPCの選択の自由こそないが、とにかく買えるには買える。

Lenovo専門ショップ。その雰囲気は「アキバと中華街のミックス調味料」

そのなかは以外にも整然としていて、日本のメーカー系列ショップとさほど変わらない

 広大な国土を持つ中国であるが、通販は一般的ではなく店頭販売が主。ところが大型電器店はPC販売の意欲にどうも乏しいようで、急上昇中のデジカメや携帯電話に比べ、小さいスペースで数ブランドが売られているに過ぎない。

 大型電器店では値引きするのは難しいが、小さい専門店なら値引きは可能。反面、大型電器店ではクレジットカードが使えたりするので、自分の現金お財布事情で決めるといいだろう。それから、しっかり品定めするならば、やはり電脳街に足を運んでおきたい。

整然としたここは広州の電脳街

そしてここは上海の電脳街。もはや大規模ショッピングモールという雰囲気に

こちらは深センの電脳街。雰囲気は「幕張メッセのイベントで出展しているショップブース」という感じか

 そして肝心な「どのメーカーのどのモデルを買うか、それとも自作か」の話。「どこで買うか」の話とかぶるが、大都市では中国製に限らず、日本製でも日本以外の国が作った製品でも選択できるが、ちょっと規模の小さい都市ではこうはいかない。

 どこの土地にいても買えるのは中国No.1シェアのLenovo(聯想)、次いで中国製PCでシェア第2、第3のFounder(方正電脳)と清華同方が入手しやすい。上記メーカーなら、小さな町でも小さな専門店が多くの場所に存在している。読者の多くは「中国でも自作にチャレンジ」と意気込むかもしれないが、大都市にのみ存在する電脳街に行かなければパーツは買いようがない。したがって自作PCユーザーは大都市のみで生息可能となる。

中国の一般的なパーツショップ。狭い店舗にパーツを並べて、常連客がくつろいでいる雰囲気は、日本のパーツショップでも10年ぐらい前によく見られた風景

パーツショップで物色中。すべてショーケースにしまわれていて、手にとって見ることはできない

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