ハードウェアMPEG-4対応で「小さく保存」「即再生」──NEXX「NTVC-760PGN」キャプチャーカード(2/2 ページ)

» 2005年03月01日 08時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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低ビットレートでも綺麗なMPEG-4録画

 「NTVC-760PGN」で気になるのがMPEG-4録画における画質だろう。そこで同じ映像をビデオ入力に接続したDVDプレイヤーで再生し、複数の録画品質設定で録画して比較をおこなった。

 録画品質は4種類を設定。MPEG-2では一般に民生機まで含めて標準モード(SPモード)とされている720×480ドット/4Mbps、長時間モード(LPモード)とされる352×480ドット/2Mbpsを用意。これに対してMPEG-4では640×480ドットで2Mbps/1Mbpsで録画をおこなった。

MPEG-2の標準モード(SPモード)

MPEG-2の長時間モード(SPモード)

MPEG-4の2Mbps

MPEG-4の1Mbps

 まずMPEG-2とMPEG-4を比較するとMPEG-2が全体にマイルドな画質だ。MEPG-2/4Mbpsではとくに破綻は見えないし情報量も十分。MPEG-2/2Mbpsは解像度として720×480ドットが選択できず、横解像度が半分の352×480ドットなることもあり全体にシャープさに欠け、魚の腹の部分などではっきりとしてブロックノイズも目立つ。

 対するMPEG-4は2Mbps/1Mbpsともに情報量不足は感じず、1Mbpsではエッジの乱れが少し増えた程度だ。2Mbpsの画質はMPEG-2/4Mbpsと十分肩を並べるし、1Mbpsでも情報量やエッジ部の見えからなど、あきらかにMPEG2/2Mbpsを上回る。少なくともMPEG-4録画なら、MPEG-2に対してビットレートは半分程度でも画質は同程度かそれ以上が確保できると言えそうだ。

 なお、MPEG-4でジャギーが目立って見えると思うが、これはキャプチャー環境の関係でMPEG-4がプログレッシブ表示でキャプチャーできなかったため。動画として見た場合にはこのジャギーはほとんど分からない。

 ちなみに、高画質回路の効果はどうだろう。ゴーストリダクションオンオフそれぞれの状態で地上波アナログ放送の録画を行ってみたが、オンの状態ではすっきりとゴーストが除去され、色の混入もあきらかに減少する。3D Y/C分離も含め高画質録画回路のメリットはしっかりと発揮されていると言えるだろう。

上がゴーストリダクションがオン、下がオフの状態。オフではっきりとしたゴーストが見え、さらに白い部分にも濁りが見える。オンではゴーストがほぼすっきりと排除され、さらに白い部分の濁りもない

MPEG-4の再生互換性も確保し応用もきく

 MPEG-4録画で気になるのは再生互換性だ。標準設定のままでは拡張子が「.mp4」となり、筆者の確認した限りWindowsMediaPlayerやMPEG-4対応であるはずのQuickTimeで再生できず、付属のテレビ視聴録画ソフトでしか再生できなかった。

 しかし「NTVC-760PGN」にはDivX互換モードがあり、この設定を有効にして録画するとファイルの拡張子も「.AVI」となっる。AVIファイルの種別を示すFourCCも「DX50/DIVX」(DivX5.0)に設定され、DivXファイルと同等の再生互換性が確保される。

 

 WindowsであればDivXコーデックさえインストールされていれば、WindowsMediaPlayerで問題なく再生がおこなえる。基本的には常にDivX互換モードを有効にしておけば、再生互換性で困ることはないだろう。なお付属CDからはDivXコーデックのイントールも可能だ。

 使用してみて気になったのは、やはり視聴/録画ソフトの完成度が今ひとつという点だ。EPGから予約録画したままでは、番組の先頭が切れてしまうのはさすがにいただけない。もちろん録って見て消す、という用途であればさほど気にはならないだろうが、この点だけは早急に改善を望みたい。せっかくEPGを使って楽に録画予約をしているのに、毎回録画開始時間を修正すれのはいやだし、PCの時間をちょっと進めておく、なんてのもできれば避けたい。

 もっともハードウェアエンコードによるMPEG-4録画の魅力が大きいのもまた事実。CPUの高性能化でDivXなどでも「再生時間」=「エンコード時間」が実現しつつあるが、依然として時間の掛かる作業であることに変わりはないし、なによりソフトウェアエンコードでは事実上PCが占有されてしまう。ダイレクトにMPEG-4録画できてしまうメリットは、競合製品が少ない当面は「かなり大きい」といえる。

 MPEG-4で録画したファイルの再生環境は、PC以外にもDivX対応のメディアプレーヤーという形でリビングに持ち込むことも難しくなくなった。もちろんDVD-Video化を前提にMPEG2録画もできる。「NTVC-760PGN」はキャプチャーカードとしては価格が高めであるが、多用途に使える魅力は捨てがたいものがある。

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