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» 2005年03月02日 19時51分 公開

アイ・オー、ストレージ機器にセキュリティ機能標準装備へ

アイ・オー・データ機器は、セキュリティソリューション「iSPIS(アイ・スパイス)」により同社が発売するストレージデバイス全般に、セキュリティ機能の標準装備する製品群を発表した。

[岩城俊介,ITmedia]

 アイ・オー・データ機器は3月2日、セキュリティ機能を中心とするセキュリティソリューション「iSPIS(アイ・スパイス)」を発表、および同社ストレージ製品向けに、この「iSPIS」を標準装備する製品群の発売を開始する。

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 iSPISは、2005年4月1日より施行される個人情報保護法に向け、個人レベルでコストをかけずに、簡単に導入できるソリューションであるとし、ユーザーセキュリティ環境の底上げを図り、セキュリティ意識の向上を促すものとして、外付けHDDユニット、MOドライブ、USBメモリといった同社ストレージ機器に搭載される。

 同社代表取締役社長 細野昭雄氏は「個人情報保護法施行に向け、企業用途としては、機器の接続やコピーしたデータを監視したり、そもそもUSB機器の取り扱いを禁止・制限したりといった、既存ユーザーにとっては利便性を損なう対策がなされ、それに関連するソリューションが各社よりリリースされている。しかしiSPISの概念は、これまでの製品資産を活かしながら、かつユーザーに対する利便性は極力損なわないようなセキュリティソリューションとなる」という。

photo アイ・オー・データ機器代表取締役社長 細野昭雄氏

 iSPISを構成する主なテクノロジーとして、

  • TSSLテクノロジー
  • AES暗号化
  • 秘密分散法の採用

 が挙げられる。TSSL(Trusted Structure of Security Lock)テクノロジーは、HDDやUSBメモリなどのデバイスに採用され、ハードウェアレベルでアクセスを制御する技術となる。

 AES暗号化は、米商務省認定の暗号化方式で、主に無線LANの暗号技術として採用されているもの。iSPISでは多くが採用する128ビットではなくさらに強固な256ビット暗号長の採用するのが特徴となる。

 秘密分散法とは、あるデータを複数に分散化し、分散データのみでは意味のなさない分散情報(割符)とすることでセキュリティレベルを高める手法となる。

 これらにより、

  • HDDロック機能
  • 暗号フォルダ
  • e-割符
  • SUGate
  • VOLATILE

 という5つのユーティリティツールが提供される。

 HDDロック機能は、機器本体に搭載するセキュリティチップにより、HDDをハードウェアレベルで機能しない状態にロックできるもので、ロックされた状態では分解しベアドライブを直接PCに接続しても認識されないようになる。例えば機器そのものを盗難などで持ち出された場合に効果を発揮する。パスワードによる認証のほか、USBメモリ「EasyDisk」シリーズを鍵として使用することも可能となっている。

photo ハードウェア的にアクセスを制限するHDDロック機能(左)と、256ビットAESと強固な暗号を採用するが、読み書き時にはユーザーに手間を感じさせないよう、リアルタイムに暗号化・複合化を行う暗号フォルダ機能(右)

 暗号フォルダは、ドライブ内任意のフォルダに対する読み書き時において、自動的に暗号化・複合化を行う機能となる。ファイルコピー時はリアルタイムに暗号化しながら保存し、読み出し時は複合化しながら転送する仕組みで、意識させずにセキュリティ化を図ることができるとしている。

 e-割符は、元となるデータを暗号化し、さらに秘密分散法を用いてビット単位で複数に分割するツールとなる。重要データの保存時や持ち出し時に、分割したデータを別個で管理、運搬・送付することで、情報漏えいのリスクを軽減できる。

 SUGateは、主にUSBメモリ向けのツールで、本体をハードウェアレベルでアクセスを制限・ロックができる機能となる。アクセスにはパスワード入力によるログインが必要で、盗難・紛失時にとくに効果を発揮する。

 VOLATILEは、USBメモリ内に一時的な揮発フォルダを生成、本体を取り外し、再度接続するとそのフォルダ内のデータを削除するといった、ファイル自動消去機能となる。e-割符やSUGate機能との組み合わせにより、情報を一切残さずに重要データを参照でき、ローカルフォルダに保存することによる情報漏えいのリスクを多段に軽減させることができる。

 製品ラインアップと発売時期、iSPIS対応機能は以下の通り。当面は各シリーズのiSPIS対応モデルとノーマルモデルの2ラインアップ構成で販売されるが、今後はこのiSPIS対応モデルが標準という方向にシフトしていく考え。iSPISモデルとノーマルモデルの価格差は数千円以内に収めるとしている。

製品ジャンル製品シリーズ対応時期HDDロック暗号化フォルダe-割符SUGateVOLATILE
HDDユニットHDH-SUシリーズ3月下旬発売
HDW-UESシリーズ
HDPX-SUシリーズ4月下旬発売予定
HDH-UEHシリーズ発売済み 3月末アップデート開始
HDZ-UESシリーズ発売済み 4月末アップデート開始
MOドライブMOAシリーズ
MOC2シリーズ
MOH2シリーズ
MOP2シリーズ
USBメモリEasyDisk ED-Sシリーズ3月下旬発売
photo 製品型番に「S」が追加されたiSPIS対応製品。これはHDH-SUシリーズ
photo 公官庁などで使用されているケースが多いMOドライブ。そもそもGIGAMO対応MOドライブなどはアクセス制御やパスワードロックなどの機能を有しているが認知・浸透しているとは言えなかった。「iSPIS対応によりMOドライブのセキュリティ的優位性も伝えていきたい」(アイ・オー説明員)としている

 なお、DVD・CDなどの光学ドライブ機器に関しては、「今回の発表でラインアップしなかっただけで、当然、開発は同時にすすめている」(細野氏)とし、iSPIS対応の光学ドライブ機器のリリースも示唆した。

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