インテルとPCメーカー、一致した利害

» 2005年03月08日 18時07分 公開
[ITmedia]

 昨年の立ち入り検査から11カ月。インテルがCPU販売競争を実質的に制限して独占禁止法に違反したとして、公正取引委員会は同社に排除勧告した。背景として、デルなどの低価格PCが引き起こしたPCメーカー間の競争激化がある。

 公取委によると、インテルは2002年5月ころ以降、国内PCメーカーのインテル製CPU搭載率を指す「MSS」の最大化を目標とし、(1)MSSを100%、(2)MSSを90%、(3)売れ筋シリーズにはインテル製プロセッサのみを採用する──のいずれかを条件とし、PCメーカーに対しCPU購入額の割り戻しや資金提供を約束していた。

公取委による「インテルの独禁法違反行為の概要」

 インテルが条件付きリベート支払いを約束したとされるPCメーカー5社は、NEC、富士通、ソニー、東芝、日立製作所。公取委によると、「2000年から2003年までにインテル、日本AMD、Transmetaがこの5社に販売したCPU数の合計は、国内総販売量の約77%」に達していた。

 メーカー側がインテルのリベート提供を受けた背景には、急速に進んだPCの低価格がある。公取委は「2000年ごろから、安価な外国製PCの流入などでメーカー間競争が激化した。国内メーカーはインテルから可能な限り有利な条件でCPUを調達することが重要になり、インテルからのリベート提供を強く望んでいる状況にあった」と指摘する。

 価格競争の激化は一方で、インテル製品より割安なAMD製品の採用も加速させた。公取委によると、2000年から2002年にかけての国内CPU総販売量のうち、日本AMD製品のシェアは約17%から約22%に上昇。このため「インテルはAMD製品の販売数量が今後も増加し続けることを危惧し」(公取委)、他社製CPUの採用制限を条件にリベート提供を約束した──とする。

 公取委は例証として、実際に他社製品の採用を取りやめ、インテル製品の搭載率を100%に引き上げて維持しているメーカーなどを挙げている。日本AMDとTransmetaの国内販売数量シェア合計は2002年に約24%だったが、2003年には約11%に減少しており、公取委はインテルが競争を制限した結果として排除勧告に踏み切った。

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