では、実際に効果測定を行ってみよう。
計測環境は、CPUがAthlon 64 3000+、nForce3 Ultra搭載マザー、PC3200 DDR SDRAM 512Mバイト、HDDはシーゲイト製120Gバイトモデル「ST3120022A」2台を用いた。ST3120022Aは、7200rpmで2Mバイトバッファ搭載モデル。接続はUltra ATA/100で、マザーのプライマリ・セカンダリポートに各1基接続している。ちなみに光学ドライブは両ポートとも設置していない。
測定方法は、あるHDD内の6.4Gバイト分データを、別のHDDに移動する時間を5回計測し、平均値を出した。比較は通常の状態、SPI-015を全体に塗った状態、さらにSPI-015を塗ったうえ、M2052素材でできているというオプションスタビライザー「HDS-10E03」とM2052素材ねじを装着した状態で行った。
HDD a→HDD bへのファイル移動時における経過時間(5回計測平均) | 差 | |
通常 | 5分55秒 | |
SPI-015使用時 | 5分52秒 | -3秒 |
SPI-015+スタピライザー+ねじ使用時 | 5分49秒 | -6秒 |
誤差の範囲内かもしれないが……試用環境ではSPI-015により1%弱の性能アップ、M2052関連アイテムを追加した場合は約2%アップという結果となった。ちなみに試したHDDの断片化は3%ほど。
セイシンによると、HDDのヘッドが動く機会が多いほど効果が高い、つまりしばらくデフラグをかけていないディスクや、RAID-0で稼働しているシステムほど効果が期待できるという。
SPI-015は、容量15グラムで約3000円と比較的高めとも感じられるアイテムだが、液体であるため制振シールなどを貼りくい細部やモーター近辺などの振動発生源となる可動部、コンデンサやICチップそのものに塗るといった使い方ができる。予算に余裕があれば、ねじや緩衝材もM2052製アイテムで揃えるとより有効と思われる。
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