第6回 直販PC市場に斬り込む日本HP――タブレットPC編:PC USERが斬る!(1/3 ページ)

» 2005年05月10日 00時00分 公開
[PC USER]
Photo HP Compaq Tablet PC TC1100は1台で複数のスタイルを持つPCだ。電池が不要なワコム製のペナブル電子ペンを採用しており、電磁誘導式デジタイザーを内蔵する液晶パネルにペンを走らせることで、Windowsの操作や文字入力が直感的に行なえる。

いいとこ取りのタブレットPC

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 さて、今回取り上げる日本HPのHP Compaq Tablet PC TC1100は、特徴的な外観だけでなく、OSにWindows XP Tablet PC Editionを搭載しているのが目を引く。このWindows XP Tablet PC Editionは、Windows XP Professionalのスーパーセットで、ペンデバイスのサポート、音声入力エンジンやAPIを実装しつつ、既存のWindowsアプリケーションとの互換性を維持している。ペンと紙の世界をPCへ融合することを目指した同OSだが、2002年に登場して以来、地道にバージョンアップが行なわれ、現在ではWindows XP Service Pack 2を適用したWindows XP Tablet PC Edition 2005が最新版となっている。

 そもそも、タブレットPCは紙に文字を書く感覚で操作できるピュアタブレット型と、ノートブックPCのように扱えるコンバーチブル型の2タイプが提供されてきた。後者は液晶パネルを回転させることでノートブックPCとしても利用できる高い汎用性が武器だが、純粋にタブレットPCとして使うには重量が重く、ノートブックPCとの差別化も微妙であった。

 その点、HP Compaq Tablet PC TC1100は単体でピュアタブレット型として、付属のシート型キーボードを取り付けることで、コンバーチブル型としても活用できる、まさにいいとこ取りの1台に仕上がっている。加えて、オプションのドッキングステーション(35,700円)を購入すれば、省スペースデスクトップPCとしても利用可能な高い柔軟性を備えているのも魅力だ。

Photo シート状のキーボードユニットが標準で付属しており、装着すればノートブックPCのように扱えるのも本機の大きな特徴だ。キーボードにはポインティングデバイスとしてポイントスティックが内蔵ずみで、カーソル操作に余分な場所を取らない点もうれしい。
Photo キーボードを取り付けた場合でも、液晶部分を時計回りに反転させれば、写真のようにタブレットモードとしても扱える。表面をハードカバーのガラスでコーティングすることで、携帯時の耐久性を高めると同時に、指紋やほこりなどの清掃が容易な点も歓迎したい。

独自の工夫で使いやすさを追求

 10.4インチで1024×768ドット表示に対応した液晶ディスプレイには、電磁誘導式のデジタイザーが内蔵されており、付属のワコム製ペナブル電子ペンでWindowsのオペレーティングやペン入力を行なう。ペナブル電子ペンは電池が不要で重量が16gと軽く、直径11mmと適度な太さがあるので握りやすい。アイコンやボタンをペン先で直接クリックする操作性は独特ながら直感的に扱えるため、慣れれば思った以上に使いやすい。ペンには右クリック用のボタンがあるので、Windowsの操作も快適だ。

 OSが最新の2005となって手書き文字認識の精度が大幅に向上しただけでなく、文脈認識機能やリアルタイム文字認識機能が加わり、使い勝手が改善されているのも見逃せない。

 本機ならではのポイントとして、右側面にあるQ Menuボタンとジョグダイヤルが挙げられる。Q Menuボタンを押すと輝度調整やサウンドのオン/オフなどの指定が行なえるランチャーメニューが起動し、直接ペンで選ぶか、ジョグダイヤルで選択してダイヤルボタンを押し込むことで機能を実行できる。Q MenuにはタブレットPCで頻繁に扱う項目がまとまっており、何かと重宝する。また、ワンタッチボタンやジョグダイヤル、画面上の3つのボタンにそれぞれ好みの機能を割り当てられるのもうれしい。

 液晶ディスプレイの表面をハードカバーのガラスでコーティングすることで、携帯時の耐久性を高めるとともに、ほこりや指紋などの清掃が容易な点も本機のアドバンテージといえるだろう。A4サイズを下回るボディーサイズと、約1.4kgと携帯も苦にならない点も好ましい。ACアダプターのサイズも小型で、ケーブル込みでも約400gと軽量だ。

Photo ピュアタブレット時は縦位置(768×1024ドット)での利用も可能だ。画面の切り替えはワンタッチで行なえる。ソフトウェアキーボードや手書き文字認識のほか、手書きメモ入力に対応した付箋紙機能も標準で備えている。ただ、電磁誘導式デジタイザーを内蔵するため、コントラストや液晶の視野角は通常のノートブックPCに比べてやや狭めだ。
Photo 右側面にあるジョグダイヤルを押すと起動するQ Menu。画面の輝度や音量調節、画面位置の切り替えのほか、シャットダウンやスタンバイモードへの移行も可能だ。メニューを細かくカスタマイズできるので、自分流にアレンジするとよいだろう。
Photo ピュアタブレット時は縦位置での利用が多いため、主要なコネクターはアクセスしやすい天面(向かって手前側)にまとまって配置されている。左からペンホルダー、TypeII×1のPCカード、SDメモリーカードの各スロットが並び、USB 2.0などはカバーで覆われている。
Photo 重量約470gのシート状のキーボードは、主要キーでピッチ18mm、ストロークも2.8mmと実用に耐えうる操作性を提供してくれる。本体とはUSBで接続され、着脱は本体の電源オン/オフを問わず自由に行なえる。ACアダプターは電源ケーブルがやや長めだが、小型かつ軽量タイプで持ち運びは苦労しない。
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