このように、さまざまな形態で扱えるHP Compaq Tablet PC TC1100だが、PCとして見た場合の実力はどうだろうか。
基本システムはIntel 855PMチップセットを中心としたPentium M/Celeron Mプラットフォームを採用している。評価機は900MHzで駆動する超低電圧版Celeron M 353を、上位機では1.1GHz動作の超低電圧版Pentium M 733を搭載する。ライバル機がチップセット内蔵のグラフィックス機能を利用する中で、本機はNVIDIA GeForce4 Go 420と32MバイトのDDR SDRAMを内蔵しているのが見どころだ。そのぶん、長時間運用していると本体全体が熱を帯びるが、40度を超える部分はわずかしかなく、冷却ファンの風切り音も比較的静かなのは好印象だ。
有線LANとFAXモデム、IEEE802.11b/g準拠の無線LANとBluetooth V1.1を内蔵とネットワーク周りに抜かりはなく、IEEE1394ポートがないことを除けば、拡張性に関しても十分に満足できる構成だ。
スティック型のポインティングデバイスを内蔵したキーボードユニットを取り付ければ、ペン入力の快適さはそのままに、パワフルなノートブックPCとしても活用可能だ。キーボード装着時でも重量は約1.8kgと2kgを切っており、バッテリーの駆動時間も約4時間と十分に実用レベルを維持している。タブレットPCとしても、ノートブックPCとしても性能・機能面に妥協は見られない。
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