フラッシュメモリが値下がりへ――Samsungの新型チップ投入で

» 2005年05月31日 12時15分 公開
[IDG Japan]
IDG

 韓国のSamsung Electronicsは、高度なプロセスを採用した初のNAND型フラッシュメモリチップの製造を開始した。これは、年末商戦にコンシューマー向けメモリカードの価格を引き下げる一助になるだろうとアナリストらは考えている。

 同社は5月30日、フラッシュメモリ業界では最先端の70ナノメートルプロセスでメモリチップを製造開始したことを明らかにした。

 フラッシュメモリチップは電力の供給がオフになってもデータを保持する。NAND型フラッシュメモリは、一般にメモリカードやMP3プレーヤーなどで使われている。

 70ナノメートルプロセスは、NAND型フラッシュを含む多くの半導体製品でよく使われている90ナノメートル技術よりも1段階進んでいる。このプロセスで製造されたメモリチップは業界標準の90ナノメートルプロセスで製造されたものよりも小型で高速で安価だと、市場調査会社IDCの半導体調査プログラムディレクター、キム・スーキョウム氏は語る。

 この新プロセスの採用により、既に世界最大のNAND型フラッシュメーカーとなっているSamsungは、1枚のウエハーから切り出せるチップの数を従来よりも50〜60%増やせるだろうと同氏は説明する。

 Samsungの広報担当パーク・サン氏は、年内に同社のNAND型フラッシュの約3分の1が70メートルプロセスで製造されることになると語っている。

 Samsungは3月末時にNAND型フラッシュ市場で約60%のシェアを持ち、世界2位の東芝はおよそ25%のシェアを有していた(IDC調べ)。

 両社はより高度な技術を使って積極的に生産を拡大しており、Samsungの今回の動きは特に、フラッシュメモリチップの価格を押し下げるだろうとサン氏は話す。

 Samsungは年内に、ウエハー生産量を月産およそ24万枚から29万枚に引き上げる計画だという。

 東芝のウエハー生産量は現在およそ月産9万5000枚、完成したばかりの工場を利用して、年内に約20%増産する予定だと同社の広報担当マコト・ヤスダ氏。

 現時点では、NAND型フラッシュの生産量は需要とほぼ一致している。しかし、Samsungがこれまでよりも安価なチップを増産すれば、年末に向けて供給過剰になるはずだとキム氏。

 一般的に使われている2ギガビットNANDチップは、12月までに現行価格の半値の7ドル程度に値下がりする可能性がある。増産に踏み切るメーカーが増えれば、来年末にはさらにその半値に値下がりするかもしれない。

 それにより、メモリカードの小売価格は年末には今より20%安くなっているかもしれないとキム氏。

 「これは戦争だ……メモリカードはもっと安くなるだろう」(同氏)

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月04日 更新
  1. OpenAIが「GPT-5.5」を発表/GeminiのチャットでWordやExcel、PDFファイルなどを生成可能に (2026年05月03日)
  2. バッテリー最大30日&64GBのストレージ! 究極のタフネスウォッチ「Amazfit T-Rex Ultra 2」は+3万円の価値があるか (2026年05月01日)
  3. 無刻印モデルが2万円! Amazon GWセールでPFUが「HHKB」シリーズを特別価格で放出中 (2026年05月02日)
  4. 大容量HDDは品薄前夜「見つけたら即買い」の危機? 連休狙い目の「MSI×AMD×Apacer」スペシャルパックを追う (2026年05月02日)
  5. Windows 11の不満解消へ Microsoftの最優先プロジェクト「Windows K2」とは何か (2026年04月28日)
  6. 静音性とカスタマイズ性を両立した有線メカニカルキーボード「Keychron C3 Pro」がセールで20%オフの7744円に (2026年04月30日)
  7. 4月30日発売の「Amazon Fire TV Stick HD(2026)」の特徴は? 購入時に注意すべきポイントをチェック! (2026年04月29日)
  8. コンパクトな高品質キーボード「ロジクール MX KEYS mini KX700GRd」が15%オフの1万3480円に (2026年04月30日)
  9. MicrosoftとOpenAIの「独占契約終了」が意味するもの──AI覇権を巡る両社のしたたかな戦略 (2026年05月01日)
  10. 手のひらサイズでAIが動く! 産業・ビジネスを支える最新「ミニPC」「GPUサーバ」展示レポート (2026年04月28日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年