常にCOMPUTEX TAIPEIの情報を入手しているユーザーには「常識」かもしれないが、このアジア最大のITイベントは台湾は台北市にある世界貿易センター(Taipei World Trade Center)の4つの展示会場を中心に各種展示ブースが設けられている。
「歩いて十分四方」のエリアに分散したそれぞれの会場のうち、今年もPCパーツベンダーが集中している「Hall 2」。この記事では、Hall 2で展示されていた製品から、先日の記事で紹介した「かなり気になるPCパーツ」やそれ以外のマザーボード、グラフィックスカード、ベアボーンを紹介しよう。
マザーボードの製品展示は、インテルが発表したばかりのデュアルコアCPU対応チップセット搭載マザーとATIがCOMPUTEX TAIPEI 2005にあわせて発表した「CrossFire」対応の「RD400」「RD480」チップセット搭載マザーがメイン。ただし、ここでは、先日の記事と同様、ちょっとユニークな機能を持った製品を選んでみた。
EPoXのブースでは、独自開発の「GLI」(Graphics Link Interface)を採用したマザーボード「EP-5LDA+GLI」「EP-5ELAI-GLi」が展示されている。それぞれIntel 945P、Intel 915PLを搭載した製品だが、PCI Express x16スロットを2つ実装し、グラフィックスカードを2枚差して、NVIDIA SLIのようなデュアルGPUアクセラレーション機能が可能になる。
EPoXはこの独自開発のアクセラレーション機能を「GLI」と呼んでいる。担当者によると、GLIによってパフォーマンスはシングルGPU構成時の約1.5倍に向上、同じGPUを組み合わせなければならないが、利用できるのはNVIDIA、ATIなど、GPUベンダーやその種類を問わない。
現在GLIを利用できるプラットフォームはIntel製チップセット搭載マザーのみ。ただし、技術的な問題が原因ではなく、マーケティング的な理由なので、状況しだいではAMD対応マザーでもGLIに対応する製品が登場する可能性がある。
ASUSのマザーで注目したいのはIntel 955Xマザー「P5WD2 PREMIUM」 すでに秋葉原でも出荷されている製品で、PCI Express x16スロットを2つもち、両方にグラフィックスカードを差せる。
現時点ではそれぞれ別個のディスプレイに出力するだけのマルチディスプレイ機能しか使えないが、ハードウェア的には「NVIDIA SLI Ready」の状態。NVIDIAから対応ドライバが供給されれば、NVIDIA SLIが「即」利用可能になる。ただし、ドライバの供給時期については「NVIDIAに聞いてください」とのこと。
ギガバイトが「COMPUTEX TAIPEI 2005の影の主役」と説明していたのが大掛かりな空冷水冷ハイブリッドクーラーシステム。LGA775&Intel 955X/945/915マザーにAMDのK8系列CPUマザーに対応可能と、使えるプラットフォームは幅広い。
出荷は意外と早く、6月の中旬には秋葉原のパーツショップでも姿を見せる可能性があるという。ただし、実売価格については「いまは教えられない」という返事だった。
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