さて、従来mAgicTV5でサポートする複数番組同時録画機能は、従来はダブルチューナー搭載製品、もしくは同じ製品の組み合わせに限定されていた。しかし、本製品付属のバージョンや、同社の対応テレビチューナーカードユーザー向けに5月24日に公開されたサポートソフト1.20以降では、PCIカードタイプではGV-MVP/RX2以降、USB接続タイプではGV-MVP/RZ2が混在利用可能になった(関連記事参照)。
このため、すでに同社製の対応TVキャプチャーカードユーザーであれば、GV-MVP/GXWを1つ買い増しするだけで3番組同時録画仕様となり、小型PCで拡張スロットが足りない分はUSB接続で、といった使い方も可能となるのである。
ちなみに異なる製品との組み合わせが可能となるため、ある程度は使い分けができるようにソフトウェア部分にも若干配慮がなされている。たとえば「おまかせ録画」機能において、どのカード/ユニットを利用するかといったことが設定可能になり、シチューションによって常にTV視聴、あるいは手動録画用といった使い方ができる。
また、録画に利用する優先順位の設定も可能だ。たとえばGV-MVP/GXWを優先的に録画に使うという設定や、カード/ユニット別に録画モードのパラメータが設定できるなどである。そして録画性能に合わせて、同じ録画モードであればできるだけ録画品質を均一にする、といった細かい設定も可能だ。
今回はこのGV-MVP/GXWに加えて、同社の従来モデルである「GV-MVP/RX2」(PCI内蔵シングルチューナーモデル)、「GV-MVP/RZ2」(USB2.0外付けシングルチューナーモデル)を同時に設置し、計4チャネル同時録画環境を構築している。
使用したマシンは、GV-MVP/RX2Wのレビュー時(関連記事参照)とほぼ同じ。いまどきのPCとしてはとくに高性能とは言えないが、さりとて低速というものでもない構成のものだ。また、うがった見方をすれば、チップセットはインテル製と比較するとTVチューナー系の動作では安定度にやや不安が残るといわれることもあるVIA製。この構成で安定して動作するのであれば、ほかの多くの構成であっても、そこそこ大丈夫そうなのではないだろうか。
PC環境 | |
CPU | Athlon XP 2500+ |
マザーボード | ASUS「A7V600」(VIA KT600) |
メモリ | 512Mバイト(PC3200 256Mバイト×2) |
グラフィックスカード | RADEON 9000搭載製品 |
HDD | Maxtor「DiamonsMax Plus9 120Gバイト」(OS用) Maxtor「MaxLineII 250Gバイト」(録画用) 80GバイトHDD+USB2.0外付けHDDケース |
OS | Windows XP Professinaol SP2 |
導入に関し、とくに意識することなく「GV-MVP/GXW」を上から3番目(AGPから1つ空けた位置)、「GV-MVP/RX2」を4番目のPCIスロットに組み込んだ。mAgicTV5からも何の問題もなく認識され、この時点で3番組が同時録画可能だ。続いて外付けモデル「GV-MVP/RZ2」をUSB接続してみたが、こちらも難なく認識する。一応何らかのトラブルが起こるんだろうなぁと身構えていたのだが特別な苦労は皆無で、ちょっと拍子ぬけしたほどだ。
前回のGV-MVP/RX2Wレビュー時とは異なり、今回はUSB接続タイプのモデルも加えたため、再び「最高画質」モードでの4番組同時録画を行ってみた。
結果はCPU使用率ピークで10〜15%程度。HDDへの書き込みで遅延などが発生することもなかった。複数番組の同時録画時であっても、相変わらず安定性がある。
また、マザーボードにオンボード搭載されるSerial ATA RAIDコントローラに接続してストライピングさせたHDDに録画させてみたり、USB2.0接続のHDDへも録画させてみた(今回は同社製品ではなく、よくあるノーブランドの3.5インチ外付けHDDケース)が、4番組同時録画時であっても筆者が試用していた限りでは問題も発生しなかった。もちろん基本的にはHDD自体の読み書き性能も影響すると思われるが、今回外付けHDD用として使用したのは80Gバイトプラッタ世代の5400rpm HDDで、高性能なモデルを使用したというわけではないことも付け加えておく。
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