嵐の前の静けさ――2006年前半は?IDF Fall 2005

» 2005年08月30日 08時14分 公開
[Lloyd Case,eWEEK]
eWEEK

 ここ何日か、オンライン上では先日開催されたIDF Fall 2005に関する多くの報道が流れた(特集ページ参照)。その多くは、Intelの次世代CPUアーキテクチャを中心としたものだった。

 だが、少なくともデスクトッププロセッサに関して見過ごされていることが1つある――「2006年前半」だ。2006年の年末にかけて、つまりほぼ来年いっぱいかけて、ハードウェアOEM各社はコードネーム「Cedar Mill」と呼ばれるIntelの次期デスクトップ向けプロセッサを採用したPCを出荷開始する。

 Cedar Millは基本的にPrescottベースのプロセッサで、Intelの新たな65ナノメートル製造プロセスを採用してわずかに縮小化が図られている。Cedar Millはシングルコアプロセッサだが、Intelがデュアルコア路線を押し進めていることからも同社がデュアルコアも出荷してくると考えるのは当然だろう。

 ある意味、それは正しい。Intelはちょっとしたエンジニアリングテクニックを使って、2つのCedar Millダイをシングルプロセッサパッケージに入れ込み、それをデュアルコアプロセッサと呼んでいる。OSとアプリケーションの観点から見れば、Preslerと呼ばれるこのデュアルダイバージョンは、実はデュアルコアのシングルソケットプロセッサということになる。

 実際、これはさほど無理な解釈でもない。Pentium Dは、2つのPentium 4をシングルダイ上に複製したようなものだ。Intelのあるマーケティング担当者も、Pentium Dダイの中心にカミソリを入れればそれぞれ機能する2つのシングルコアCPUになると言っていた。彼は冗談のつもりでそう言ったのだが、実のところもそうかけ離れてはいない。

 だがいずれも重箱の隅をつつくようなもの。重要なのは、OSが、そしてWindows XPやLinuxが、シングルソケットをどう捉えるかにある。

 今回のIDFに関するもっと大きなニュースは、デュアルコアプロセッシングをノートPCにもたらす「Yonah」だろう。ノートPCでデュアルコアが必要なのかと疑問視する向きもあるが、会社でノートPCを使用している人なら誰でも欲しいはずだ。多くの企業システムは、システムトレイにウイルス撃退ソフト、VPNプログラム、セキュリティ、メッセージングアプリケーションのアイコンでごった返しているのだから。

 CPUを追加すれば、企業ユーザーはオフィスアプリケーションをもっとスムーズに走らせることができる――Microsoft Officeがマルチスレッドだからではなく、ほかのすべてのアプリケーションが常時CPUの注意を引こうとするからだ。

 これらすべてが何を意味するかというと、Intelは今後も利益を生み出すのにモバイルプロセッサに大きく依存していくということだ。もちろんデスクトッププロセッサも数多く出しているが、手の内を知ってしまった一部のユーザーは静観の構えを見せるだろう。

 最終的に、ユーザーはどちらのシステムを選ぶだろうか? 消費電力115ワットの大型ファンを必要とする放出熱の怪物か、あるいは性能と静音性により優れた65ワットのプロセッサか?

 これは、ライバルのAMDを厄介な立場に立たせることになる。AMDのAthlon 64ラインはIntelの現行ラインよりも効率的だが、消費電力はまだかなり大きい。最先端のAthlon 64 X2 4800の消費電力は100ワットを超える。115ワットよりは少ないとは言え、放出熱はまだ多い。今後AMDがIntelの効率性にどう対抗してくるかが見物だ。

 将来的には、私たちは皆、放出熱がより小さく、消費電力がより低い高性能のプロセッサの恩恵を受けることになるだろう。電力コストが上昇傾向にあるこの時代、期待される唯一のメリットは「効率性」になるだろう。

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
  2. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  3. 新型「MacBook Air」はM5搭載で何が変わった? 同じM5の「14インチMacBook Pro」と比べて分かったこと (2026年03月10日)
  4. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  5. リュック1つで展示会セミナーの音響セット構築レポ 現場で得た“2.4GHz帯混信地獄”を生き抜く教訓 (2026年03月11日)
  6. 最新Core Ultra X7 358Hの破壊力! 16型OLED搭載で内蔵GPUがディスクリート超え!? Copilot+ PC「Acer Swift 16 AI」レビュー (2026年03月10日)
  7. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  8. 「iPhone 17e」実機レビュー! 9万9800円で256GB&MagSafe対応 ベーシックモデルの魅力と割り切り (2026年03月09日)
  9. 「GeForce NOW」がサービスをアップデート Apple Vision ProやMeta Questで最大90fpsのゲーミングが可能に (2026年03月11日)
  10. 出張や通勤で荷物が増えても安心な「ミレー ビジネスリュック EXP NX 20+」が27%オフの1万3865円に (2026年03月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年