筐体正面にはメモリースティックとSDカード用のスロットが設けられている。SDカードスロットを搭載したことで、外部メディアにSDカードを使っている多くのデジカメユーザーには、VAIO type Tの使い勝手が格段に向上したことだろう。
正面にはほかにも、無線LANとBluetoothモジュールのオンオフスイッチと音量調整、ミュートボタンが用意されている。公衆の面前で使うことが多いVAIO type Tで専用のミュートボタンは重宝するし、消費電力のウェイトが高いワイヤレスLANのオンオフスイッチは使う機会が多い。これで液晶の輝度調整も専用のスイッチがあるとありがたいのだが、筐体スペースが限られているこのノートPCでは贅沢な望みかもしれない。
なお、無線LANモジュールと比べて消費電力は少ないかもしれないが(送受信時で無線LANモジュールは数百ミリワット単位、Bluetoothは100ミリワット程度、待機状態ではそれぞれもっと少ない)、Bluetoothと無線LANのオンオフが独立していると、省電力の面ではより効果的ではないだろうか。一応、各種設定を確認してみたが、「WIRELESS LAN」ボタンの設定をカスタマイズできる項目は見つからなかった。
ワイド液晶を搭載したおかげで筐体の幅が確保できるVAIO type Tは、キーピッチに余裕があってキー入力が容易である。この原稿もVAIO type Tで入力しているが、普段デスクトップPCのキーボードを使っている私でも窮屈に感じたりストレスを感じたりすることはほとんどない。
最近のノートPCではパームレストやキーボードの下から伝わってくる熱がなんともいえない不快感をユーザーに与えてくれる。今、私は「VAIOスーパースタミナモード」に設定してバッテリー駆動時の動作評価をしているが、キーボード、パームレストから「ほんのり」と、それほど不快ではない熱気を主に左手に感じている。
簡易的な測定値ながら参考までに挙げておくと、環境温度が摂氏27度の部屋でパームレストが32.5度、キーボード(もっとも暖かいと思われた[D]キー付近)で33度と、最近のノートPCにしてはさほど熱くならない。
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