「簡単に使える機能を合理的にまとめた便利なツール」──コーレル“DRAW”“Painter”新製品発表

» 2005年10月12日 21時01分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 「CorelDRAW Essentials 2」「Corel Painter Essentials 3」はそれぞれ、プロユースの「CorelDRAW 」「Corel Painter IX」から初級中級ユーザー向けの機能を選んで搭載したライトバージョンとも言うべきラインアップ。コーレル代表取締役社長の下村慶一氏は「CorelDRAW Essentioalsはワープロソフトも乗り換えアップグレードの対象にしているように、単なるグラフィクスソフトではなく、ビジネスソフトとしても展開していく」「Corel Painter Essentialsはシニアユーザーやアニメ文化を支える若い世代のアニメファンといった新しい初心者中級者を取り込んでいく」とそれぞれのソフトのターゲットユーザーを説明している。

 下村氏はCorelDRAW Essentials 2で「“花子”や“G.CREW”など、かつてビジネスでも需要があったベクターソフトの市場を狙っていきたい」と述べるように、DTP、POPデザイン、図表混合のレイアウトに対応できるドキュメントやビジネスグラフィックスの領域にCorelDRAW Essentials 2を低価格で提供する。「さらに高機能が必要になったユーザーは上位のグラフィックスイーツも利用していただける」(下村氏)

コーレルが考える新製品のターゲットユーザーとアップグレードパス

 Corel Painter Essentials 3は購入したPCにバンドルされているペイント系ソフトをこれまで使っていなかったユーザーがターゲット。デジカメなどの画像に手を加えたことがないグラフィックス初心者やアニメ画などを描いているが「まずはマウスを使ってPCで描いてみたい」と考えているユーザーを取り込んでいく、と下村氏は説明する。用意されたブラシは18カテゴリー、76種類と従来のPainter Essenrials 2から約2倍に増え、デジカメ写真を簡単に絵画調に変換できる「フォトペイントパレット」機能が新たに実装された。描画速度も平均でPainter Essenrials 2の約2倍と高速化され、タブレットですばやく描いてもストレスなく描画されるようになった。

 このように、今回発表された2製品はどちらも初心者中級者向けの製品であるが、下村氏が「これらの製品によってコンシューマ向けのラインアップは完成した」と述べるように、高度な機能を使いたくなったユーザーは、同社が用意している上位製品にステップアップしてもらうビジネス展開をコーレルでは考えている。

 CorelDRAW Essentials 2はWindows 2000(SP4)、Windows XPに対応。動作環境はPentium II/200MHz以上、メモリ容量64Mバイト(推奨128Mバイト)、HDD空き容量160Mバイト、解像度1024×768ドット、CD-ROMドライブ、マウス。Corel Painter Essentials 3はWindows、Macintoshに対応。Windowsでは最新のサービスパックを適用したWindows 2000、Windows XPに対応。動作環境はPentium II/500MHz以上、メモリ容量256Mバイト、HDD空き容量150Mバイト、解像度1024×768ドット・24ビットカラー、CD-ROMドライブ、マウス、タブレット。MacintoshはMac OS X 10.2.8以降に対応。動作環境はPower Macintosh G3/500MHz以上、メモリ容量256Mバイト、HDD空き容量150Mバイト、解像度1024×768ドット・24ビットカラー、CD-ROMドライブ、マウス、タブレット。

 CorelDRAW Essentials 2の価格は通常版で9980円、乗り換えアップグレード版で7980円、アカデミック版で5980円。Corel Painter Essentials 3の価格はWindows対応Mac対応ともに通常版で9980円、乗り換えアップグレード版で7980円、アカデミック版で5980円、ESD版(ダウンロード版)で7980円。乗り換え対象のソフトにはジャストシステム、マイクロソフト、アドビ、ロータス、コーレルのワープロ、レイアウトソフト、グラフィクスソフトがある(詳細はコーレルのWebページ参照)。

 発表にあわせて行われた製品説明会では、イラストレータの大賀葉子氏、編集デザイナーの黒住浩司氏がそれぞれ、Corel Painter Essentials 3、CorelDRAW Essentials 2の機能を操作を交えながら紹介。大賀氏は写真を絵画的に加工する作業や、アニメイラストで有効な「色と線を別々に扱う」機能などを説明。黒住氏は、ワープロで指定したフォントとレイアウトで出来たリッチテキストをそのまま読み込み、図の割り込みや不定形図表に対するテキストの流し込み、ポスターで使うPOP文字の加工機能などを紹介した。

Corel Painter Essentials 3の説明を行ったイラストレータの大賀葉子氏。「これまでのEssentialsは“けちくさい”縮小版だったが、今回は上位版にない機能がついているなど、本気が感じられる製品になっている」

CorelDRAW Essentials 2の説明を行った編集デザイナーの黒住浩司氏。「CorelDRAW Essentials 2は初心者でも簡単に使える機能を合理的にまとめた便利なツールだ」

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