実はCeleron――3.6GHz格安Pentium 4に「リマーク」のトリック

» 2005年11月21日 09時40分 公開
[IDG Japan]
IDG

 中国のShenzhen Chuanghui Electronicsは、決して“ひそかに”Intelプロセッサのリマーク品を安く提供しているわけではない。同社はこれらを中国の大手Webサイトを通じて堂々と販売しており、「Pentium 4」のリマーク品はまさに本物そっくりだと豪語している。

 「リマーク」は、プロセッサのラベルを張り替えて、もっと性能の高い、高額なプロセッサに見せ掛ける行為。以前から業界内で問題となっているが、近年では特に発展途上国におけるリマークプロセッサ対策が奏功していることから、以前ほど見られなくなっている。

 もっともこうした状況は、現在のIntelにとってほとんど何の慰めにもならない。最近中国で、「Pentium M」のリマーク品が出回っているからだ。エンジニアリングサンプルとしてコンピュータメーカーに提供したプロセッサは、エンドユーザー向けの販売を一切想定していないとIntelは説明している。

 しかし中国におけるIntelプロセッサのリマーク品の問題は、Pentium Mに限らない。Chuanghuiの場合、同社は少なくともAlibaba.com のサイトを含む2つのオンライン市場で仮想店舗を設け、「Celeron」プロセッサのリマーク品を海外バイヤーに販売している。

 これらのオンライン店舗では、Celeronのリマーク品には3.6GHz版Pentium 4に見せ掛ける改造が加えられており、確実にPentium 4そのものに見えると説明している。

 Intelがこれを喜ぶわけがない。香港Intelの広報担当バーバラ・グライムス氏は、「こうした行為は当社が黙許あるいは是認できるものではない」と語っている。

 Chuanghuiの顧客問い合わせ先として記載されているジェームズ・ザン担当者によれば、リマーク品は実は1.7GHz版Celeronで、最低100基以上からの販売で1基当たり78ドル(マザーボード込み)で提供している。

 これに対し、Intelの最新の価格リストを見ると、実際の製品価格は1000基単位で1基が401ドルとなっている(マザーボードは含まれない)。

 CeleronとPentium 4では同じ基本設計が採用されているため、CeleronをPentium 4に見せ掛けることはそう難しくない、と両プロセッサの技術に詳しい台湾のある半導体企業の幹部は語っている。同氏によれば、この2つのプロセッサの主な違いは、Celeronではオンチップメモリキャッシュのほとんどが機能しないようになっている点だという。

 ザン氏によると、ChuanghuiはCeleronプロセッサのリマーキングを手掛けるほか、コンピュータのBIOSおよびMicrosoftのWindows XPにCeleronのリマーク品であることを検知されないようにするソフトウェアをバイヤーに提供している。これによって、リマーク品が3.6GHz版Pentium 4であるとOSに信じ込ませるのだという。

 Chuanghuiでは1年前からリマーク品を提供しており、現在では主にアジアとアフリカのバイヤーに月間約1000基を販売しているとザン氏は語っている。

 香港国境のすぐ隣りの深センに本拠を置くChuanghuiは1997年に創設、「KingJet」ブランドのマザーボードなど幅広い種類のエレクトロニクス製品を製造している。同社サイトによれば従業員数は500人で、自らをIntelパートナーと称している。

 Chuanghuiとしては、プロセッサに何を施したか、あるいはより高額なものに見せ掛けるために何をしたかについて隠すつもりはない、とザン氏は言う。「私は真実を伝えている」

 ただし、顧客が購入したリマーク品をどのようなものとして再販するかについてChuanghuiは責任を持たないとザン氏は言い添えた。

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