NECが発表した新しいVersaProラインアップのノートPCは、携帯重視タイプのワンスピンドルノートだ。NECの携帯重視型ノートというと、現在は直販モデルのみとなった「LaVie G タイプJ」、いわゆる「J」ノートが思いつくだろう。現在のIntel 915搭載モデルはやや厚くなってしまったものの、薄型軽量のJノートは数少ない1キロ級のワンスピンドルノートとして、モバイルユーザーに少なからず支持されてきたモデルだ。
今回登場したVersaPro UltraLiteは、「J」のような「薄型」ではない。液晶ディスプレイ天板はLet's noteの「ボンネット構造」を思わせるカットが施され、やや厚ぼったい。そのため、昔の「J」を期待しているとその見た目にちょっと失望するかもしれない。
しかし、いったん手に持ってみるとその軽さにきっと驚かされるだろう。見た目は「うーん、1.5キロ級かな?」と思わせる厚みを持ちながら、その重さは最軽量構成時で996グラムと1キロを切る。
この軽さを実現している要因はいろいろある。基板面積を従来の「J」と比べて半分程度に切り詰め、かつ、電源回路部分も46%に削減。筐体を構成するパネルもマグネシウムのパネルを0.5ミリという薄さにしている。しかし、なんといっても軽量化に貢献しているのはバッテリーパックが「4セル」であることだろう。
一転して左側面はVGAに2つのUSB、LANにモデムとにぎやかになる。気になるのがLANコネクタの位置。最近のオフィスでは有線LANしか使わせないケースが多いが、そういう場合、左手前にLANケーブルを差すことになる。コネクタが手に干渉するわけではないが、なんとなく「むずむず」して気になってしまう。VGAと場所を交換してみてもよかったかもしれない
裏面の真ん中に見えるのはメモリスロットの蓋。VersaPro UltraLiteはオンボードでメモリを256Mバイト搭載する。メモリスロットを1つ持ち、こことオンボードで最大1.28Gバイトまで実装できる。筐体の裏を見て分かるように、VersaPro UltraLiteはファンレスではない
上が従来の「J」ノートの基板で下がVersaPro UltraLiteの基板。従来6層だった基板を「高密度2段ビルドアップ基板」にすることで、「8層」で従来比45%の基板面積を実現。重量も38%軽くなったというCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.