HDDネットワークメディアプレーヤー、DIGITAL COWBOY「MOVIE COWBOY(DC-MC35UL)」(レビュー参照)に新たな機能を追加した進化版が出た。
MOVIE COWBOYは2005年の7月に登場した、内蔵させた3.5インチHDDおよびLAN経由でのマルチメディアコンテンツ再生を可能とする、MPEG-1/2/4再生対応HDDネットワークメディアプレーヤーキットだ。登場当時からユーザー間でささやかれていたのが「せっかくLAN接続できるんだからNASにもなればよいのに」ということだった。NAS機能があれば、メディアファイルだけでなくファイル全般の置き場所としても使えることで、スタンドアロンでの利用がより便利になりそうだと筆者も前回の試用時に思っていた。
そのような声に応えるかたちになったのがこの新モデル「MOVIE COWBOY DC-MC35UL/N」。NAS機能をファームウェアの強化とPC用のソフトウェアの追加で実現した。今回は、この新たに搭載されたNAS機能を中心に試していきたい(→ほかの機能詳細はこちらから)。
NAS機能は、すでに国内ベンダーでも採用例のあるNDASテクノロジー(以下NDAS)の採用で実現している。NDASではPC側に専用ドライバが必要なかわりに、LAN接続であるにもかかわらずPCに直接接続したHDDのように認識されるのが特徴だ。
なぜNDASなのか。DC-MC35UL/Nはファームウェアの改良だけという限られたリソースの中でNAS機能を追加しており、ファイルシステム管理をOSに任せられるNDASが現実的だったためと思われる。ちなみにNDASでは複数のPCから同時接続はできるものの、書き込み可能なPCは1台に限定されるという制限がある。個人用途において、あくまで内蔵HDDコンテンツを読み書きする機能と思えばそう不便ではないのだろうか。
NASとして設定するにもさほど難しくはない。DC-MC35UL/N側ツールにてNAS機能をオンにし、PCにドライバをインストールするだけだ。インストール時にDC-MC35UL/Nに固有に付加されたIDを入力することで自動で識別するようになっており、別途TCP/IPの設定なども存在しない。この点は一般的なNASよりもむしろ楽ともいえる。
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