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» 2006年01月25日 20時10分 公開

シンプルな液晶一体型PCがあってもいいじゃないか (1/2)

NECの企業向けデスクトップPCに液晶一体型の新モデルが発売された。本誌初登場となるMateシリーズのデキはいかがなものだろうか。早速チェックしてみよう。

[田中宏昌,ITmedia]

 NECのPCといえば、VALUESTARやLaVieといったコンシューマ向けブランドがおなじみだが、企業向けにもデスクトップPCのMateシリーズ、ノートPCのVersaProシリーズが豊富にラインアップされている。昨年12月に発表された軽量ノートPCのVersaPro UltraLiteのように、仕様に多少手が加えられコンシューマモデルとして発売される場合もあるが、基本的には「別ライン」となる。

 今回取り上げるのは、1月10日に発売が始まった液晶一体型PCのMateだ。従来、このシリーズはTransmetaのCrusoeや、インテルの超低電圧版Pentium MといったノートPC向けのCPUを採用することで、ボディの小型化と高い静音性を実現していた。ところが、今回のフルモデルチェンジでは一転してデスクトップPCのアーキテクチャを導入し、コストパフォーマンスを重視しているのが目を引く。1280×1024ドット表示対応の17インチモデルと1024×768ドット表示対応の15インチモデルのうち、ここでは前者の最上位モデルMate MJ28E/FE-Hを評価したい。なお、試作機での評価となったためベンチマークテストは行っていない。

ALT 外観は単体の液晶ディスプレイのようにシンプルだ。ベテランユーザーには、かつてのsimplemにスタンドを装着したものといった方がイメージしやすいかもしれない。前面下部に電源ボタンやステレオスピーカーが配置されている

システムを一新し上位機はPentium Dを採用

 システムの核となるチップセットにはデュアルコアCPU対応のIntel 945G Expressを採用。最上位モデルには、開発コード名でPreslerと呼ばれていた最新のPentium D 920を搭載する。これまでのPentium Dと比較して製造プロセスが従来の90ナノメートルから65ナノメートルに微細化し、L2キャッシュが2048Kバイトに倍増、仮想化技術VTの実装などがアドバンテージだ。

 評価機は2.80GHzで動作するPentium D 920だったが、ほかにもPentium 4 521(2.80GHz)やCeleron D 331(2.66GHz)といったCPUが用意されている。いずれにしてもCPU性能の向上は大きく、システム全体のパフォーマンスアップが期待される。

 加えて、メインメモリもノートPC向けの価格が高いSO-DIMMから、安価で汎用性の高いデスクトップPC向けの240ピンDIMM(DDR2 SDRAM)になったのもうれしいポイントだ。本機は2基のスロットを備えており、最大で2Gバイトまで増設できる。TPM v1.2準拠のセキュリティチップの搭載も、企業向けモデルとしては今や必須といえるだろう。

 半面、CPUやチップセットの発熱が増大した関係で電源部に6センチ角の吸気ファンを、中央部に7センチ角のシロッコファンが2基内蔵され、システムに高い負荷をかけると風切り音がやや耳についた。この点はファンレス仕様だったかつてのCrusoe搭載機にはかなわないが、排気は上方とディスプレイ下部に行われ、電源の排気は底面方向になされる。背面方向に排気がないため、PCの設置場所に気を使う必要がないのは好印象だ。

ALT 背面のネジを10本外すことで台座とカバーが外せる。写真はさらにメモリスロットのカバーを取り除いた状態だ。3基の冷却ファンはいずれも吸気で、底面部に電源がある

省スペース性は秀でるがコネクタの配置に疑問

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