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» 2006年04月27日 19時34分 公開

2006年・PC夏モデル特集:さらに使いやすくなった液晶一体型“W録”モデル――NEC「VALUESTAR R VR570/FG」 (1/2)

PCでTVも見たいし2番組同時録画ができるHDDレコーダーとしても使いたい。でもやっぱりPCとして使うなら液晶は使い慣れたスクエアタイプのほうがいい。そんなユーザーにぴったりなのが「VALUESTAR SR」の後継機として投入された新生「VALUESTAR R」シリーズだ。

[酒井裕晶,ITmedia]

本体前面にインタフェースを集約したデザインへ

「VALUESTAR R VR570/FG」

 NECの「VALUESTAR R」は、液晶一体型PC「VALUESTAR SR」の後継機として投入された新シリーズだ。スクエアタイプの液晶を踏襲しつつ、この夏モデルでは操作性に配慮した大幅なデザインチェンジを行っている。具体的には、液晶下部のベース部分が、レコーダーを思わせるSRシリーズの鋭角的なフォルムから一転して曲線を描き、さらに塗装もシルバーからホワイトを基調としたものに変更された。PC本体の部分はワイド液晶一体型の「VALUESTAR W」によく似ているが、このRシリーズには17インチサイズのスクエア液晶が取り付けられている。

 同じ“テレパソ”でも、地デジなどのハイビジョン放送を視野に入れたWシリーズとは異なり、本製品のTV機能はアナログチューナー2基の構成となるため、アナログ放送の画面比率で画面上のデッドスペースがより少ないスクエアタイプのほうが向いている。また、AV用途だけでなくPCとして利用する頻度が高いなら、慣れているスクエアタイプのほうが使い勝手がよいと感じるユーザーは多いはずだ。

1280×1024ドット表示に対応した17インチ液晶を搭載。明るく発色のよいスーパーシャインビューEX2パネルを採用しており、画質への不満はない

 コネクタの配置もWシリーズに準じるものとなり、SRシリーズの時には電源や輝度、DIMMERボタンなどしかなかった本体前面に、待望のUSB 2.0とメモリカードスロットが装備された。これによりUSBメモリやデジカメといった周辺機器との連係が格段にスムーズになっている。ただし、本機はデジタル放送には対応しないため、端子類の構成はWシリーズのデジタル放送非対応モデル「VW700/FG」と同等になる。したがって、本体前面のカバー下や左側面のスルー表示用ビデオ入力端子は用意されていない。

本体前面の上部に電源やテレビ起動、VISUAL、DIMMER、ナイトモードのボタンを配置。カバー内には、画面輝度/ボリューム調節、チャンネル切り替え、さらにメモリカードスロットとUSB 2.0、ヘッドフォン端子が並ぶ
右側面には光デジタル音声出力、USB 2.0×2、IEEE1394、PCカードスロットが装備されている
左側面はギガビットLAN、USB 2.0、IEEE1394、ライン入出力とTVチューナーの入力端子がある

 キーボードとマウスはワイヤレス仕様となり、これにあわせてPC本体の下部に収納スペースが設けられた。キーボードの出し入れにより電源のオン/オフや特定アプリケーションの起動を行えるのも特徴で、収納性と機能性を向上している。このほか、液晶背面に小物置きとして利用できる「ガジェットスペース」を取り付けられるようになった。重さ1キロ程度の物しか置けないが、SRシリーズが入力機器などの収納に関しては考慮されていなかっただけに、細かな使い勝手に配慮した点は好印象である。

キーボードはWシリーズと同じものだ。薄型だが剛性はしっかりしており、タイピングをそつなくこなせる(左)。本体下部にキーボードを収納するスペースがある(中央)。ガジェットスペースにはリモコンや携帯電話といったちょっとした小物を置ける(右)

Pentium 4や大容量HDDなど基本スペックは十分

 スペックを見ると、CPUはPentium 4/517(2.93GHz)、HDD容量は400Gバイトと不足は感じない。春モデルで採用されていたCeleron D 346(3.06GHz)に比べてシステム性能の向上が見込めるほか、チップセットも従来のIntel 915GVから945GZに変更されており、メモリがDDR2(PC2-4200)に、有線LANもギガビットイーサに対応した。グラフィックス機能はチップセット内蔵となるため3D描画性能は高いとは言えないが、TV視聴やインターネットを楽しむという用途であればまったく問題ない。なお、PCの動作音は起動時こそファンの音が耳に付くが、それ以外はいたって静かで、TV視聴中はもちろん、PCとして利用するときも気になることは少なかった。

 TV機能はアナログチューナーを2基搭載し、2番組同時録画やタイムシフトに対応する。アンテナ入力は1つの端子からPC内部で分岐するタイプのため、本体へ接続するTVアンテナケーブルは1本ですむ。なお、TV視聴ソフトには従来どおり「SmartVision」と「MediaGarage」が用意されている。PCの前に座りマウス操作でTV機能を使う場合や録画予約などを行う場合はSmartVision、離れた場所からリモコンで操作する場合はアイコンや文字の大きなMediaGarageというように使い分けることになるだろう。

定番TV視聴ソフト「SmartVision Ver.2.7.1.101」。今回からビデオ入力がタブ切替ではなく、チャンネル表示下のボタン切り替えになった(左)。デジタルコンテンツ再生用の10フィートUI「MediaGarage」(右)

 ただし、これらの視聴ソフトは2番組同時録画やタイムシフトにこそ対応しているものの、同時視聴には今回も対応せず、さらにMediaGarageはチューナー切り替え機能も装備していない。VALUESTARそのもののTV機能が2番組に対応してからすでに数回モデルチェンジしていることを考えると、上記の点は非常に残念といわざるを得ず、早急な改善を望みたいところだ。

 一方、OSには前モデルと同様にWindows XP Media Center Edition 2005(以下、MCE2005)を採用している。リモコンのWindowsボタンを押すことでMediaCenterメニューが表示されるが、この機能の多くはMediaGarageと重複しているため、使うメニューはネット映像が中心になるだろう。ただ、このネット映像も供給元の会社のサイトを見ればほぼ同じメニューを見ることができてしまう。「リモコンで操作きる」「動画を全画面で見られる」などのメリットもあるのだが、本製品はViiv対応ではないため独自コンテンツは見られない。また、MediaCenter起動時には、MediaGarageなどのほかの映像ソフトを扱うと音がかぶる。正直言って使う機会は少なそうだ。もっとも、これは本製品の問題ではなく、MCE2005側の原因なので、いずれコンテンツが充実し、より快適なネット動画環境を楽しめるようになることを期待したい。

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