中国でFounderの「インテル入ってる」UMPCを買ってしまいました(後編)山谷剛史の「アジアン・アイティー」(2/3 ページ)

» 2006年05月12日 08時00分 公開
[山谷剛史,ITmedia]

中国的事情で必須な再インストール作業

 ちょっとここで説明書に目を通してみよう。本来なら説明書までレビューする必要はないのだが、Mininoteに関してはぜひとも紹介しておきたいのだ。中国の(とくに小さな)電器製品を買うときの習慣として、購入時に問題がないかどうか動作チェックを行う習慣が店側にも消費者側にもある。したがってノートPCも購入する商品をドット欠け有無までチェックできる。

 それはそれでよいことでもあるのだが、確認のためにOSがすでに起動していることになる。ひょっとすると店員がすでにソフトを勝手にインストールしている可能性もあるのだ。

 そういう事情で、中国では確実にクリーンな状態に戻すために再インストール作業が必須になる。そこで説明書を見ることになるのだが、なんとそこには再インストールの方法が書いていない。説明書は先頭から「本体の各部名称」「ハードウェア的な使い方」「BIOS」「VGAドライバの入れ方」「故障と思ったときは」「仕様」でお終い。日本製PC製品の説明書になれたユーザーには「手抜きな説明書」に見えてしまうだろう。

 仕方がないので、とりあえず手持ちのUSB接続DVD-ROMドライブをMininoteに接続し、添付されているFounder版Windows XP HomeEditionのCD-ROMからインストールすることにした。すると問題なく成功してOSが起動した。しかし、それからMininote独自デバイスのドライバをインストールしなければらないのに何も起こらない。やむを得ず自力で「SUPPORTING UTILITY」(ドライバ)と「方正Joylink」(ラウンチャーとそのコンテンツ)のCDを入れて選択肢が表示されるたびに有無をいわさずEnterキーを叩いてみたところ、ラウンチャーボタンが有効にならないほかは元の状態に戻った。

 ちなみに、「SUPPORTING UTILITY」の起動メニューを見てみると「ECS」という文字が見られる。ECSといえば、本体のバッテリーにも「Elite Group」と書かれているし年初のMininote発表時にもメディアによっては製品写真にECSのロゴがあったりと、Mininoteと台湾エリートは関連があることが伺える(ただし、台湾エリートのWebページにMininoteの情報は掲載されていない)。

 ところでWindows XPを再インストールするとOSが2つ存在するためOS選択メニューが起動時に表示される。カーソルキーやEnterキーがあればいいのだがMininoteにはそれがない。ではキーボードをつながない限りOS選択メニューは利用できないのかといえばそうでもなく、このときは本体左のメディアプレイヤー専用ボタンがカーソルキーとEnterキーになる。

 再インストールの方法は説明書に書かれていないが問題を少し残しながらも完了した。デバイスマネージャを見る限りMininoteは、汎用的なパーツを集めたハードウェアで、かつドライバソフトも英語のインストーラが多い。なんとなく日本語化できそうな感じである。

Mininoteのデバイスマネージャの画面。添付のCD「SUPPORTING UTILITY」から自力で搭載されているデバイスのドライバを導入可能。ただし、筆者がおこなった作業ではラウンチャーボタンを有効にできなかった

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