中国でFounderの「インテル入ってる」UMPCを買ってしまいました(後編):山谷剛史の「アジアン・アイティー」(3/3 ページ)

» 2006年05月12日 08時00分 公開
[山谷剛史,ITmedia]
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ならば日本語化をしてみましょう

 ということで早速日本語に挑戦した。用意したのは日本語版のWindows XP ProfessionalとWindows 2000。Windows XPは問題なくインストールが完了。Mininote添付のCDに入ったドライバも英語ないし日本語でインストール可能、さらに中国語のドライバも無事に導入できた。

 引っかかったのはサウンドドライバとラウンチャー起動ボタン。サウンドドライバは日本語対応にも関わらずなぜかインストールできなかった。デフォルト設定ではラウンチャー起動ボタンは使えないし、ボタン割り当てツールもないので……あきらめた。

 Windows 2000はCDブートでインストールを試みたが、インストールメニュー前でブルーバックとなり断念。ここさえパスすればWindows 2000のUMPCマシンとなれる可能性はある。

 驚くことに最初で紹介した手書きソフトが「日本語で」インストールでき、いったん導入するとその手書きソフトの「日本語版」が起動するのである。日本語版は中国語版をベースに作られたため機能制限版となっているのは否めないが、それでも中国人の発想で作られた手書き入力ソフトが母国語(日本語)で入力できるのは非常に興味深いのではないだろうか。

 VAIO type Uでは、インストールされているソフトウェアの軽量化に多くの人々が試行錯誤していたが、Mininoteに関しては幸か不幸かソフトが少ないおかげでさほど考えずとも軽量化ができる。

日本語化されたMininoteでは手書き入力ソフトも日本語版が起動する
日本語版Winodws XP Professionalを導入した後にユーティリティソフトも無事インストールできた。蒙恬筆は「PenPower Hand writing」という名称になっている

Mininoteの性能をVAIO type UとSmartcaddieと比べてみる

 せっかく日本語化してみたので、MininoteとVAIO type U(VGN-U70P)をベンチマークで対決させてみた。MininoteとVAIO type Uのハードウェアの違いは、下に掲げた表のようになる。

MininoteVaio TypeU(参考)
型番VUM400-410VGN-U70P
OSWindows XP HomeEditionWindows XP Professional
価格(中国実売)7999元(約12万円)約21万円(発売当初の実売価格)
HDD30Gバイト20Gバイト
CPUULV Celeron M/900MHzULV Pentium M/1GHz
メモリDDR2 400 256MバイトDDR 266 512Mバイト
グラフィックIntel GMA900Intel 855GM内蔵
ディスプレイ7インチ(800×480ドット)5インチ(800×600ドット)
カードスロットSDメモリーカード、MMC、メモリースティックCFカード、メモリースティック
無線通信機能IEEE 802.11b/g、BluetoothIEEE 802.11b/g
有線LAN−−
USB 2.021
サウンドモノラルスピーカー、ステレオマイク内蔵、ステレオヘッドフォン、マイク出力モノラルスピーカー内蔵、ステレオヘッドフォン
その他内蔵130万画素CMOSカメラ−
大きさ約 幅225×高さ144×厚さ23ミリ幅167×高さ108×厚さ26.4ミリ(Sバッテリー装着時)
重さ830グラム550グラム
キーボード別売(約6000円、400元)付属
ポートリプリケータ別売(約7500円、500元) USB 2.0×4、外部ディスプレイ出力、I/Oコネクター×1 、S端子、LAN×1付属(USB2.0×4、LAN×1、i.LINK S400(4ピン) ×1、外部ディスプレイ出力×1、I/Oコネクター×1

 主なスペックで見るとメモリがMininoteは256MバイトでVAIO type Uが512Mバイト、同じくCPUがそれぞれ超低電圧版Celeron M/900MHzに超低電圧版Pentium M/1GHz、HDDが東芝の1.8インチの30Gバイト(MK3006GAL)に同じく東芝の1.8インチの20Gバイト(MK2006GAL)だ。

 ここまではVAIO type Uが優勢だが、チップセットを比較するとVAIO type Uが初代CentrinoことIntel 855GMであるのに対してMininoteはその次のCentrino(Sonoma)になるIntel 915GMを採用している。内蔵するグラフィックスコアもMininoteは3D性能が格段に強化されたIntel GMA 900が組み込まれている。

 この性能の違いが性能にどのように影響しているのだろうか。ベンチマークの結果を以下の表に示す。

HDBench3.3MininoteVAIO type U
ALL2000317265
CPUInteger5480745146
Float4305745632
メモリRead3552137005
Write3198628253
Read&Write6174755084
描画Rectangle2056717570
Text1139020585
Ellipse41366532
BitBlt239139
DirectDraw5941
ハードディスクRead2034912529
Write1991811149
RandomRead56255378
RandomWrite75495611
3DMark2001SE30272523

 MininoteはスペックにおいてVAIO type UよりCPUとメモリ容量で劣っているにも関わらず、全体的に高い値を示している。HDDに関しては容量違いによる性能差が大きい。また、すでに日本で発売されているVIAプラットフォームのUMPCであるSmartCaddieのベンチマーク結果と比べてみても面白い。同じUMPCでもインテルプラットフォームのMininoteがVIAプラットフォームのSmartCaddieを上回るパフォーマンスを出していることが分かる。3DMark2001SEにおいてもそれが如実に表れている。ただしゲームマシンとしてMininoteを使う場合、縦が480ドットであるため、VGAでしか表示できないのは注意が必要だ。

 日本の多くのユーザーにとって、FounderのMininoteは「中国メーカーが開発した謎のUMPC」というイメージだったかもしれない。この記事を読んでその正体が分かってもらえたと思うが、それでもVAIO type Uの後継として購入するには厳しい。VAIO type Uに慣れたユーザーとしては縦画面にできないのもサスペンドにすぐ移行できる「STANDBY」ボタンにあたるものがにないのもなんとももどかしい。

 しかし、比較的容易に日本語化できることを考えれば現在入手できるUMPCのなかではなかなか使える製品ともいえる。「小さいノートだからなんとなく買った」としても後悔することはないだろう。VAIO type Uほど小さくなくていいけれど、VAIO type Uよりもパフォーマンスが高いマシンを求めているユーザーや、ビデオチャットをUMPCでやりたいとか、何もソフトが入っていないプレーンなUMPCが欲しいとか、なによりも小さいものを買うためだったら時間と労力を惜しまぬならば、FounderのUMPCを購入候補に挙げておくのはアリだと思う。

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