テストPCのスペック | |
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CPU | Athlon 64 3000+ |
マザーボード | ギガバイト「GA-K8NF-9」(nForce4 4x) |
メモリ | 512Mバイト(DDR400 256Mバイト×2) |
グラフィックスカード | GeForce 6600搭載製品 |
ネットワークチップ | 1000Mbps NIC:オンボード(nForce4 4x/PHY CICADA8201) 100Mbps NIC:Intel EtherExpress Pro100/S |
HDD | マックストア「Maxline II」(Ultra ATA/250Gバイト) |
OS | Windows XP SP2 |
ではギガビットLAN対応とCPUの変更、さらにWebDAVソフトの変更でパフォーマンスはどれだけ向上したかをチェックしてみよう。まずはWebDAVの機能を利用し、PCから約500Mバイトの単一ファイルの読み書きと、20曲のMP3ファイル、計約100Mバイトぶんを含んだフォルダの読み書きを試す。本機搭載のHDDはマックストア「DiamondMax 10」(300Gバイト)を1基、計測に利用したPCのスペックは右記の通り。
NICはオンボードのギガビットLANと、PCI接続の100BASE-TX LANカードの2種類で試している。計測のポイントは、ギガビット対応LANハブと100Mbps対応ハブをそれぞれ介し、PC側のNICやLANハブの違いでどのようにパフォーマンスが異なるかだ。Windows Explorer経由で、サイズの大きなファイルコピー例(Aパターン)として約500Mバイトの単一ファイルをコピーした場合、小さなファイルの複数コピー例(Bパターン)として20ファイル入り/計100Mバイトのフォルダコピーにかかる時間を計った。
Aパターン(500Mバイト/1ファイル) | ||||||||
PC | ハブ | 経過時間 | ローカルコピー時間 | 合計 | ネットワーク速度 | 転送速度 | ||
1000BASE-T NIC | ギガビットLAN Hub | 読み込み | 24秒 | 54秒 | 78秒 | 21.0Mバイト/秒 | 6.4Mバイト/秒 | 51.7Mbps |
書き込み | 81秒 | 0秒 | 81秒 | 6.2Mバイト/秒 | 6.2Mバイト/秒 | 49.8Mbps | ||
100Mbps Hub | 読み込み | 47秒 | 54秒 | 101秒 | 10.7Mバイト/秒 | 5.0Mバイト/秒 | 39.9Mbps | |
書き込み | 96秒 | 0秒 | 96秒 | 5.2Mバイト/秒 | 5.2Mバイト/秒 | 42.0Mbps | ||
100BASE-TX NIC | 100Mbps Hub | 読み込み | 61秒 | 54秒 | 115秒 | 8.2Mバイト/秒 | 4.4Mバイト/秒 | 35.1Mbps |
書き込み | 99秒 | 0秒 | 99秒 | 5.1Mバイト/秒 | 5.1Mバイト/秒 | 40.7Mbps |
Bパターン(合計100Mバイト/20ファイル) | ||||||||
PC | ハブ | 経過時間 | ローカルコピー時間 | 合計 | ネットワーク速度 | 転送速度 | ||
1000BASE-T NIC | ギガビットLAN Hub | 読み込み | 11秒 | 0秒 | 11秒 | 9.4Mバイト/秒 | 9.4Mバイト/秒 | 74.4Mbps |
書き込み | 22秒 | 0秒 | 22秒 | 4.7Mバイト/秒 | 4.7Mバイト/秒 | 37.2Mbps | ||
100Mbps Hub | 読み込み | 12秒 | 0秒 | 12秒 | 8.6Mバイト/秒 | 8.6Mバイト/秒 | 68.2Mbps | |
書き込み | 24秒 | 0秒 | 24秒 | 4.3Mバイト/秒 | 4.3Mバイト/秒 | 34.1Mbps | ||
100BASE-TX NIC | 100Mbps Hub | 読み込み | 16秒 | 0秒 | 16秒 | 6.4Mバイト/秒 | 6.4Mバイト/秒 | 51.2Mbps |
書き込み | 25秒 | 0秒 | 25秒 | 4.1Mバイト/秒 | 4.1Mバイト/秒 | 32.7Mbps |
まずLAN Tankの課題であった書き込み速度の遅さが大幅に改善している。Bパターン時では読み出しより30〜50%ほど遅い結果となった。ここは本体側の処理も重くなるための仕方ない部分であり、LAN環境による変化が少ないところをみると、本体の処理能力いっぱいっぱいという印象だ。しかし37.2Mbps(4.7Mバイト/秒)ほどの転送速度が出ていれば、1つ数Mバイトほどとなる音楽ファイルのコピーなら、PC内蔵HDDにコピーするのと同じくらいの感覚で使えるだろうか。
Aパターンの読み出しに関しては、今回のテスト機としたWindows XP搭載クライアントPCでは一度500Mバイトのファイルをキャッシュした後に再度HDD内でコピーする作業が発生するため、作業完了までにやや時間がかかる。この場合、キャッシュからのコピーに平均50秒近くかかっているが、ギガビットLANとギガビットLANハブの組み合わせ時におけるタスクマネージャーで確認した転送速度は180Mbps程度出ている。そのためAパターンでネットワーク上の転送に要した時間はそれから逆算すると25秒程度となる。
また100MbpsLANハブの場合でもテストPC側のNICが1000Mbpsか100Mbpsかで転送速度に差が出ている点に注目したい。100MbpsのLAN環境でもNICが1000Mbpsの場合は処理能力に余裕があり、100Mbpsの帯域を使い切るためか結果がよかった。例えばLAN内PCの1つは1000Mbps対応だが、ほかのPCは100Mbpsであり、LAN環境も100Mbpsのままというユーザーでも多少のメリットがあるだろう。
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